第61回ちばてつや賞-ヤング部門-発表|講談社コミックプラス
 
     
   レベルの高い作品が集まり、どの作品を大賞とするのか白熱した議論が交わされました。大賞や優秀新人賞に選ばれた作品は、困窮して冷え冷えした世相の影響を跳ね除けて、最後に心温まる結末を描いたことに、非常に好感が持てました。プロになっても、人を幸せにできるような漫画を描き続けてもらいたいと思います。  

大賞

『GIRL AND KILLER─オンナと殺し屋』巴 亮介 25歳 神奈川県
大賞

ストーリー

 舞台は近未来の混沌とした街。寡黙でぶっきらぼうな男・イシカワは、腕のいい殺し屋として名を馳せていた。仕事を淡々とこなす彼だったが、ある日、自分の名前を忘れ「オンナ」と名乗る少女に出会う。彼女からの殺しの依頼を断るイシカワだったが、その後意外な行動に出る!!
 

選評

個性的で独特な人物の描き方、背景やコマ運び、同じシーンを前後で二度使う演出などが見事。セリフのセンスも抜群で、最後まで一気に読ませる力量を持つ作家だと感じた。物語のラストで「オンナ」に希望を取り戻させて去っていく主人公は、ふだんの姿がダラシなく表現されているだけに、とても格好よく感じられた。
 
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優秀新人賞

『GIRL AND KILLER─オンナと殺し屋』巴 亮介 25歳 神奈川県
優秀新人賞

ストーリー

 「父を殺した」という主人公は、中年のひきこもり男性。自殺を決意した彼は、ひとり車のハンドルを握り、“最後のドライブ”に出かける。外の世界を体験し、最後の旅を終えた彼の中には、もうひとつの選択肢が生まれていた。
 

選評

 少々硬い感じのペンタッチだが、キャラも話の運びも上手く、導入部からハラハラさせながら一気に読ませる力量を持っている。ひさびさの外出で自由を味わう主人公が、見ていてとても切ない気分にさせるが、ラストで読者をホッとさせる演出は見事だった。
 
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優秀新人賞

『GIRL AND KILLER─オンナと殺し屋』巴 亮介 25歳 神奈川県
優秀新人賞

ストーリー

 芸術家志望の若者と、仕事に行き詰まったサラリーマン。夜の屋台で不遇を嘆いていると、突如近くに住むホームレスが割って入ってきた! いぶかしがる2人をよそに、ホームレスは3人で毎日の幸せ度を採点しようと提案する!
 

選評

 派手さはないが、むしろその飾り気のなさこそがこの作品の最大の魅力とも言える。巧みなラストシーンの演出や構成は完璧。人間、どんな仕事にも悩みや苦しみがあるもの。そんなメッセージがさりげない人生の応援歌のようで、読んでいて心が温まる作品だ。
 
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準優秀新人賞

『GIRL AND KILLER─オンナと殺し屋』巴 亮介 25歳 神奈川県
準優秀新人賞

ストーリー

 芸人を志す中学3年の和也は父親とケンカして、冬の寒空の下、家出をする。行き着いたのはスーパーの倉庫。そこで出会った“おじさん”は、ある事情でその屋根裏に隠れ住んでいた‥‥。
 

選評

 キャラクターや背景がしっかり描かれ、絵の巧みさを感じる作家だ。演出も上手く、心温まるいい話だなと素直に思える。構成やネームが高いレベルでまとまっており、読み切りとして秀逸だ。
 
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準優秀新人賞

『GIRL AND KILLER─オンナと殺し屋』巴 亮介 25歳 神奈川県
準優秀新人賞

ストーリー

 殺し屋として生き、人間的な感情を知らない主人公は、相棒から紹介された少女マンガを読むうち、自我に目覚めてゆく。あることをきっかけに、殺し屋組織を抜けようと決意する主人公の運命は!?
 

選評

 絵も演出も巧みで、非情な命令にも動じない主人公には肝が凍る。ストーリーは先の展開が気になり、引き込まれた。少女マンガと殺し屋という異色のテーマを結びつけ、物語を紡いだ手腕は見事。
 
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佳作
佳作
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ストーリー

とある公園の公衆トイレ。カップル、街の不良、帰宅途中の教師‥‥さまざまな人が立ち寄るこの場所で、公園に住むホームレスは驚愕の光景を目撃する!!

選評

絵が上手く、背景の描き方はプロ並みの実力の持ち主。コマ運びや間の使い方も上手い。現代人の心象風景を表現したような、人間の闇に満ちたすごい作品。
 
 
佳作
佳作

ストーリー

会社では卑屈でさえないダメダメ中年課長が、逆鱗に触れられキレると豹変!! 彼を無敵のケンカファイターに変える、意外すぎる理由がついに明かされる!!

選評

課長が街のゴロツキを倒すシーンは絵に迫力があり、読んでいてスッキリする。キャラクター同士の、ほのぼのとしたやりとりも楽しい。基礎体力は十分だ。
 
   
佳作
佳作

ストーリー

口下手が悩みの主人公は、ある日、気になる女の子・ユカが変態教師に襲われそうになる現場に居合わせてしまう。そのとき彼は、なけなしの勇気を振り絞る!!

 

絵や演出が巧みで、キャラクターもプロはだし。話の展開も分かりやすく、ページ以上の読み応えがあった。サービス精神も旺盛で、将来が楽しみな作家だ。
   

期待賞
期待賞

選評

物語をまとめ上げる力があり、親しみを感じるほのぼのとした絵柄が魅力。コマ割りや間の取り方も上手く、独自の世界観を感じた。
 
 
期待賞
期待賞

選評

それぞれのキャラに味と勢いがある。アホなキャラたちが、次々とアホなことをする展開は好印象。肩肘張らずに気楽に読める作品だ。
 
   
期待賞
期待賞

選評

親近感のある設定で、ドラマが丁寧に作られている。童貞主人公のドキドキ感や背徳感、それらが心の中で渦巻く様子が伝わってきた。