伝説のクルママンガ『頭文字D』の意思を現代に受け継ぐ新世代のクルママンガ、『MFゴースト』。2017年の連載開始時から圧倒的な読者人気を獲得しており、14巻発売時点の現在で、ついに単行本累計発行部数350万部を突破している。

当連載では、作品内で繰り広げられるガソリン車のレース『MFG』で活躍するドライバーや、主人公・片桐夏向の周囲を取り巻く人々など、魅力あふれる登場人物たちの人となりを分析し、そのキャラクターや人物像を明らかにしていく。

今回は、作中の可憐なる華にして、レースを彩る女性アイドルユニット「MFGエンジェルス」をまとめて取り上げたい。小出しになってきた各人のプロフィールをまとめて見ると、より愛らしく見えてくる? アナタの推しメンは果たして誰か?

文/安藤修也
マンガ/しげの秀一


■美しくセクシーな8人のアイドル


レースクイーンという存在は、いつの時代もレースを彩ってきた。『MFゴースト』の作中においても、「MFGエンジェルス」と呼ばれるレースを盛り上げるアイドルチームが存在している。美しくセクシーなコスチュームはラウンドごとにモデルチェンジされ、読者の目を楽しませてくれるが、基本は白とオレンジの2色構成。チョーカーと背中のウイング(羽)はマストとなっている。



さまざまな場面で華やかな容姿を披露してくれるエンジェルスの面々だが、決勝レースの山場など白熱しているシーンでは出てこない。予選の合間や決勝レース中の息継ぎシーンなど、"いいタイミング" で彼女たちの登場シーンが差し込まれ、読者にふっと息継ぎの間を与えてくれるのは、「さすが、しげの先生!」としか言いようがない。

毎年メンバーは更新されており、4代目メンバーとなる今シーズンは、8人で構成されている。各人のプロフィールはMFG公式サイトで掲出されているようだが、新人の「7番」のみプロフィールは非公開とされている(詳細は後述)。基本的な仕事内容は、カウントダウンボードを掲げることやパイロットを見送ること。予選は2人ずつのシフト制になっていて、決勝レース日は8人全員が集合することになる。


■レースを盛り上げ、支援するさまざまなお仕事



決勝レースの前にはミニコンサートが開かれ、今シーズンはMFGのテーマソング「ブラインドコーナーなんてこわくない」を発売しているのだとか(オリコン初登場3位!!)。そして、彼女たちの仕事で最も注目を集めるのが、決勝レース中、順位が変動した際にリーダーズボード(順位表)を交換する作業である。

ドローンでライブ中継するなどデジタル化されているMFGにおいて、なぜ手作業での交換が課されているのかといえば、ボードを交換している最中のエンジェルスのメンバーをじっくり撮るため。この時、ファンサービスという名目で、カメラがヒップやバストに寄ってくるのだが、この影響が大きいのか、MFG全体のカメラ映像のなかでもエンジェルスカメラは視聴率が高いと言われている。

同じファンサービスの一環として、決勝レース中にはメンバーへのクエスチョンタイム(インタビュー)もある。「イチ推しのドライバーは誰?」「この夏どう過ごす?」など、彼女たちの性格や横顔がわかるような質問が用意されていて、その答えから各人の性格が実によくわかる。

レース終了後には、最後の仕事として、セレモニー(表彰式)で表彰台に上がったドライバーの頬に祝福のキスをすることになる。時代を鑑みても、たぶん断ることはできるのだろうが、エンジェルスメンバーは仕事であり、ファンサービスの一環として素直に実行している。なお、これは指名制になっており、ドライバーがお気に入りのメンバーを選ぶことができる。ドライバーの役得たるやこの上なし!


■個性的で魅力的なメンバーたち

 
ここからは一人ずつメンバーを紹介していこう。

【ナンバー1 浜崎萌絵】
前年の総選挙で1位を獲得した、ツインテールの美少女。基本的にカメラ目線で、目をキラキラさせており、「(ドライバーの)みんなが無事にゴールしてくれたらハッピーでうれしいです~」とアイドルらしい発言力も持ち合わせる。

京子からは「ブリッコしやがって。性格悪い総選挙もあればダントツにおまえが1位だ」とねたまれているが、固定ファンが多くいるらしく「(SNSに)たくさん写真をあげる予定なので、ファンの皆さんチェックしてコメントくださーい」とファンへの神対応の姿勢を崩さない。


【ナンバー2 佐藤真美】
ロングヘアーで、前髪はぱっつん系。いつも天然っぽい表情を浮かべるラブリーガール。年齢は作中で「夏向(19歳)より年上」と記述がある。

イスから立ち上がる時、わざといい感じにお尻をハミ出させていくことで、多くの男性ファンの心をつかんでいるが、エンジェルス内では「はみけつの真美」とも呼ばれている。ナンバー7からは「ダイナマイトボディ」と評価されるいっぽう、夏向に連絡先を渡す(←本当は規定違反)などしており、恋愛面ではライバルでもある。


【ナンバー3 栗原京子】

前年総選挙で3位の24歳。ショートボブで気の強そうな顔をした姉御肌タイプの女性。グラマーな胸に目がいってしまいがちだが、実は人前では腹に力を入れて引っ込めている。表情に違わず気が強く、言葉も勇ましい。「あたしクラスになると、ふることはあっても、ふられることはありえない」、「年下にはキョーミない」と強がっているが、2年くらい片思い中。

「底抜けにやさしくて‥‥愚直な男が女を幸せにしてくれるんだよ」と、どうやら相葉瞬に特別な感情を抱いている様子。酒さえあれば毎日楽しい(笑)。


【ナンバー7】
新人でエンジェルス史上最年少の17歳。唯一、プロフィールを明かしていないメンバーで、ファンからはツンデレ系と思われているが、実は同作ヒロインの西園寺 恋

ただの女子高校生ながら、すらっとしたモデル体型をしている。「かっこいいヒップ」が魅力的で、「女のあたしでさえ思わずさわりたくなるくびれっぷり」「腰骨の位置が高い」などと京子にも褒め称えられているが、自己評価はかなり低く、レース中もほかのメンバーを眺めながら自虐的なことばかり考えている。

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【ナンバー8 沢村まりえ】

同じく新加入の20歳。髪はロングのようだが片側のみ結んでいる。ぽっちゃり‥‥もとい、自然体、健康体型でロリ系。

MFG運営の上有史浩統括本部長の好みが忖度されて選出されたという噂もある。好みの男性のタイプを聞かれて、「まりえはいつも男のヒトにだまされてばかりで、今まで生きてきたのでぇ。イケメンじゃなくてもウソつかない誠実なヒトがいいですぅ」と答えるなど、典型的な都合のいい女としてMFGファンからも認識される。

現在、彼氏と別れたばかりで、女友達も少ない。体重の増加が止まらず、第3戦ではむっちり度が増した(巨乳にもなったが)。



第3ラウンド終了時点で顔と名前が既出しているのは以上の5名。「さくら」というメンバーも描かれているが、プロフィールなどはまだ作中で紹介されていない。

そのほかのメンバーも気になるところだが、メンバーには「秋の総選挙で6位以下だと来季クビ」という通達がなされており、今後の彼女たちの動向からも目が離せない。MFGの注目ポイントは、レース結果だけではないのだ!


※この記事はベストカーWebの記事を再編集したものです。

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