『League of Legends』『PUBG』など、eスポーツの人気タイトルをプレイできる環境は、今や家庭用ゲーム機やスマホにまで広がりお手軽になってきている。しかし、ゲーム好きなら一度は本格的にPCでゲームをしてみたい、と憧れるもの。

そこで今回は、子供の頃からゲーム好きだけどPCゲーム未体験の谷岸玲那と、『League of Legends』のプロチームに所属しPCゲームが主戦場という大友美有の2人が、秋葉原のPCショップ「GALLERIA esports Lounge(ガレリア イースポーツ ラウンジ)」さんを訪問。「どのぐらいの予算やスペックが必要?」「どんなポイントで選べばいいの?」というゲーミングPC購入の“基本のき”を聞いてみた!


■ゲーミングPCのスペックは、4つのパーツで決まる!

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谷岸
こんにちはー! ゲーミングPCについて教えてもらいたいんですけど…。
眞弓さん
こんにちは、サードウェーブ広報室の眞弓です。今日はよろしくお願いします! まず、PCにはデスクトップ型とノート型があります。どちらも良いですが、置き場所に困らなければ、デスクトップがオススメです。
谷岸
これ(ディスプレイ)がPCですよね? あれ、違うの? 弟がPC持ってるんですけど、こっち(デスクトップPC本体)は空気清浄機かと思っちゃってた(笑)。
眞弓さん
こちらは当社のゲーミングPC「GALLERIA(ガレリア)」です。現在、2つのサイズ展開をしていますが、デスクトップはパーツを追加できる余裕があるので、買った後でさらに高いスペックが必要なゲームをしたいと思った時にパーツを増やしたり、組み替えが可能です。
谷岸
えースゴ! 増やしていけるなんて! ちなみに美有ちゃんはどんなのを使ってる?
大友
家にはこのぐらいの大きめなデスクトップと、大会(全国高校eスポーツ選手権)で優勝したときにいただいたノートPCもありますね。
眞弓さん
さすがです! ノートもいいですよね。コンパクトなのでどこでもゲームできますし。
大友
今年も優勝できたのでまたいただいて、今合計4台家にあります(笑)。
眞弓さん
いつも使っていただいてありがとうございます!
谷岸
ちなみに、オススメのデスクトップだとどのぐらいの予算で購入できるんですか?
眞弓さん
エントリーモデルだと本体のみで10万円ぐらいからございます。超ハイエンドモデルは40万、50万、場合によってはもっと…という感じです。結局は、スペックを決定づける重要な4つのパーツ「CPU」「グラフィックボード」「メモリ」「ストレージ(HDD・SSD)」にどれぐらいご予算をかけるか次第ですね。現在15万円前後で売られているPCは、大抵のゲームがプレイ可能です。

■ゲームに必須な反応速度は、“頭脳”と“描写力”のパーツ選びが鍵!

眞弓さん
まず「CPU」はパソコン全体の頭脳で、すべての処理速度がCPUの性能によって変わります。「Intel(インテル)」と「AMD(エーエムディー)」の2社のものがありますが、両社とも3、5、7、9と型番のナンバーが大きくなるほど性能が良くなります。大体のゲーミングPCは5や7が多いですね。最上位モデルだと9が入っているものもあります。9にまでなると、動画編集しながらゲームとか、もうなんでもストレスなくできちゃいます(笑)。
谷岸
めちゃくちゃ便利じゃないですか! 買うならそれがいいなー…。本当に買おうと思ってるんですけど、もしPC全体の予算30万円だとすると、9も入れられますか?
眞弓さん
他のパーツとのバランス、購入時期の市場によっては組み込むこともできます。
谷岸
じゃあまず他のパーツのことも教えてください!
眞弓さん
次に重要なのが、「グラフィックボード」というパーツです。一番上が3090という型番で、3080、70、60というグレードがあります。こちらも数字が大きいほどスペックが高いです。このパーツは、ゲームをする際に綺麗な画質をモニターにスピーディーに映し出すために必要です。例えばゲームで早い動きをした時にノイズやタイムラグが出るのを防ぐことができます。快適にゲームをするには、ここに一番ご予算をかけるのがいいと言われますね。
谷岸
へー。重要なんだー!
大友
多分、『APEX』とか『フォートナイト』とかシューティング系をガチでやる人は特に…。
眞弓さん
そうですね、FPS・TPS系のゲームだと、0.1秒のタイムラグでも命取りになってしまうので、グラフィックボードはいいものにした方がいいですね。

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■自分のスタイルに合わせた記憶装置容量のカスタマイズで、ゲームやネットの同時進行を可能に!

眞弓さん
次に「メモリ」という一時記憶装置。これは容量が8GB、16GB、32GBと増えていくんですが、容量が大きくなるほど”作業領域が広くなる”というイメージです。例えば、あるゲームで作業領域の半分を使いながら残り半分を他の作業などで使ってしまうと、もう作業領域がないので、その状態で他のゲームや作業をした場合にパソコンが落ちてしまうことがあります。
谷岸
多ければ多いほど、同時にできるんですか?
眞弓さん
複数のブラウザのタブを同時に開いて作業する方は、大容量のメモリが必須ですね。
大友
私は、ゲーム中は100個以上タブ開いてますね。4つゲーム開いて、それぞれ25、25、25、25みたいな…。『League of Legends』の対戦履歴というのがあるんですが、対戦で当たった人のを毎回開いていって、数試合終えた頃にはタブだらけになってます(笑)。対戦相手のも自分のも何回も開いちゃったりして。
眞弓さん
PC上で一度に多くのことをしようとすると、作業領域を少しずつ使っていくので、大友さんのようにタブをたくさん開く方はメモリの容量が多いに越したことはないですね。
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眞弓さん
最後に「ストレージ」という記憶装置です。「HDD(ハードディスクドライブ)」と「SSD(ソリッドステートドライブ)」の2種類がありますが、どちらもデータを保存するパーツです。SSDは同容量ならHDDより金額が高くなりますが、その代わり早くデータを取り出すことができます。
谷岸
待たなくていいってことですね?
眞弓さん
そうです。最近はSSDのほうが人気で、特にゲームをプレイされる方はSSDをお選びになる方が多いですね。PCゲームのインストール時間や起動時間、ロード時間が速くなります。
大友
SSD、一番大事!
谷岸
わかった! でもHDDじゃなくSSDが元々入ってたりするんですか?
眞弓さん
ここ最近のゲーミングPCだと最初から入っているモデルが多いですね。ストレージの容量は、多くのゲームタイトルをプレイされる予定であれば、1TB(1000GB)以上がオススメです。ゲームにもよりますが、インストールするだけで150GBぐらい容量が必要なゲームが増えてきています。容量が少ないSSDだと、あまり多くのゲームをインストールすることができません。
大友
もし、後から増やしたいってなったら…?
眞弓さん
増設することもできます。
谷岸
ちなみに全体で予算30万円としたら、どのモデルがオススメですか?
眞弓さん
そのご予算であれば、こちらの「GALLERIA ZA9C-R38(ガレリア ゼットエーキューシー アールサンジュウハチ)」が、個人的にオススメです。少し予算オーバーですが、このスペックがあれば、できないゲームを探す方が難しいです(笑)。CPUは一番上の9(Core i9-10850K)、グラフィックボードもほぼ最高ランクのRTX3080が入っているので処理能力は問題なし。記憶装置も先ほどご説明した速くて容量の大きなSSDが入っているので、複数のゲームをインストールできます。
さらに配信もされるのなら、オプションでメモリを32GBに増やすのがいいと思います。このパソコンであれば、満足いくプレイが可能です。
「GALLERIA ZA9C-R38」
谷岸
大体わかった…気がする(笑)。もうこれ買っちゃいたいです!
大友
私もめっちゃ勉強になりました! あ、でも他にもディプレイとかヘッドセットとかのゲーミングデバイス(周辺機器)も必要ですよね!?

…ということで次回、ゲーミングデバイス選び&カスタマイズ編に続きます!

【プロフィール】
大友 美有(おおとも みゆう)・2002年8月13日生まれ・埼玉県出身 Twitter
日本のeスポーツ界で今注目の的となっている、現役女子大生プロゲーマー。プロチーム「Rascal Jester」に練習生として所属。

谷岸 玲那(たにぎし れな)・2000年7月7日生まれ・東京都出身 Twitter
eスポーツを始め、あらゆるゲームシーンを盛り上げるべく活動する女性ゲームタレントユニット「スタダGG!」の3期生。ミスマガジン2020ベスト16に選出され初グラビアを披露するなど、多方面で活躍中。
スタダGG!公式Twitter


撮影/田中健児
ヘアメイク●ムロゾノケイト、尾古夢月(GiGGLE)