『パリピ孔明』アニメ化記念！
英子役でWキャストを務める【本渡楓×96猫】 特別対談！

© 四葉夕卜・小川亮・講談社／「パリピ孔明」製作委員会

2019年に漫画アプリ「コミックDAYS」で連載開始後、2021年11月には「ヤングマガジン」へ移籍、さらに2022年4月よりP.A.WORKS制作によるTVアニメ化も決定し着々と勢力を拡大している、いま最も熱い漫画『パリピ孔明』。

今回は、TVアニメ『パリピ孔明』で月見英子役を務める本渡楓と、英子の歌唱を担当する96猫の対談企画が実現！

本渡楓（ほんど・かえで）：声優。『ゾンビランドサガ』の源さくら役をはじめ、『takt op.Destiny』のアンナ・シュナイダー役など、人気作品のキャラクターを多く演じる。『パリピ孔明』では、ヒロイン英子役を務める。

撮影：浜村達也 Hairmake：you

96猫（くろねこ）：インターネット上で活動する歌手「歌い手」。その中でも96猫はツイッターフォロワー数148万人超え、YouTubeチャンネル登録者数103万人超えを誇り、 10代〜20代を中心に動画投稿サイトで人気を集める女性シンガー。『パリピ孔明』では、英子の歌唱役を務める。


アニメとしては珍しいWキャスト体制でお送りするTVアニメ『パリピ孔明』の見どころ、そして2人が英子役を演じる上で欠かせない共通のキーワードとは‥‥？

ますます盛り上がる対談、その後編をお送りいたします！
（前編はこちらから）

――本渡さんは英子を演じる上で、特にこだわったことはありますか？


本渡：やっぱり96猫さんが仰っていた「真っ直ぐさ」が、お芝居でも譲れないなと思いました。英子は人に頼るようなところが多いからこそ、セリフに声がついた時に「この子甘えてばっかじゃない？」って思われないように、英子なりに信念を持ってやってるんだという真っ直ぐさ、素直さを大切にしたいなと思って演じました。


――お2人の中の「真っ直ぐさ」とキーワードが共鳴されて英子というキャラクターが出来上がっているんですね。英子を演じてみて、印象に残っているセリフはありますか？


本渡：「無職かよ！」はオーディションの時から印象的なセリフですごく好きなんですけど、やっぱりななみんに語りかけるシーンですね。詳しくはアニメの放送を楽しみにしていてほしいのですが、英子の人としての成長を感じるセリフが登場するんです。そこのシーンのやり取りは、私自身もセリフを言いながら感動していました。


――96猫さんは、ななみんとのシーンではどんなお気持ちで声をのせられたんですか？


96猫：とにかく気持ち重視ですね！ 歌のうまさとか全部投げ出して、「自分もやってやるぞ！」と感化されるような闘争心。とにかく必死な気持ちで歌わせていただきました。英子とななみんは、一緒に支え合いながらお互いを高めていく素晴らしい関係性なんですよ。それを歌で表現できていたら良いなと思って演じたのでぜひアニメを楽しみにしていてほしいです。


――英子というキャラクターとご自身と似ていると感じるところ、またはここは大きく違うなと感じるところはなんですか？


本渡：親に反対されたとしても自分のやりたいことを貫こうとするところや、意外と頑固なところは近しさを感じますね。あと、実は根明ではなく根暗！ そういうところが自分と似ているなと思ったりしつつ‥‥。英子のステージに立った時の頼もしさは見習いたいです。


96猫：私は感化されやすいところですかね。英子の誰かに影響されやすいところは、自分とすごく似ているなって思います。あと、本渡さんのお話を聞いていて思ったんですけど、英子と本渡さんってすごく似てるなって思うところがあって。努力家なところすごく似てませんか？ 台本に全部メモして自分の中に落とし込んで、次回のアフレコまでしっかりと保存しておくって‥‥。英子そのものだ！ って思いながらお話を聞いてました。すごく努力家な方なんだと、ひしひしと感じました。


本渡：ありがとうございます！ 嬉しい〜！


――本渡さんは96猫さんを『パリピ孔明』のキャラクターに例えるなら誰だと思いますか？


本渡：やっぱり、ななみんですかね。96猫さんといえば、中高時代にずっと「どんな方なんだろうな？」って思いながら楽曲を聴いていたので、こうして96猫さんご本人とお話しさせていただくことで、パーソナルな部分や想いを知るとまさにななみんだなと。96猫さんみたいにプロの歌手でありつつ、お芝居もされるのはすごく器用というか‥‥。いやきっと努力ですよね。その切り替えというか、二面性からもななみんを感じました。


――96猫さんは1月15日のライブでTVアニメ『パリピ孔明』で英子の歌唱役を務めることを発表されるそうですが、発表を間近に控えた今の心境はいかがですか？


96猫：楽しみだなっていう自分と、胃が痛いなって自分が葛藤していますね（笑）。昔から緊張しいで、あがり症なんですよ。例えば、6月にライブがあったとして1月に告知を行うとしたら、1月から6月までずーっと胃をキリキリさせているみたいな‥‥。だから「私は皆が思う英子になれているかな？」って不安な自分と「早く皆に知らせたい！ アニメを見てほしい！」っていう自分が葛藤している状態です。


――みなさん、絶対大喜びだと思います！


96猫：アニメを一足お先に見させていただいたんですけど、やっぱり声と動きがつくとキャラクターが生きるというか‥‥。それを見ると「早く見てほしい！ 知ってほしい！」って気持ちの方が大きくなりますね。


――今回歌った曲の中で特にお気に入りの楽曲はありますか？


96猫：個人的にしっとりしたい時に聞きたいのが「I’m steal today」という曲で、今日はノリノリだぜ！って時に聞きたいのが「Be crazy for me」かな。すごくアップテンポで明るい曲なんですよ。あとは、「Dreamer」という曲があるんですが、落ち込んでいる時にぜひ聞いてほしいですね。


――今まで英子についてご質問してきましたが、英子というキャラクターの一番の魅力はどこだと思いますか？


本渡：なんだかんだ人の手を借りられるところかなって思います。きっと英子としては、自分一人でやれた方が嬉しいと思うし、自立してる！ って自信にも繋がると思うんです。でも、物語を俯瞰して見てみると、英子はここぞという時に人の手を借りられるんですよね。もちろん手を貸してくれる孔明のおかげもあるけど、そういう人たちが側にいるのって本人に魅力があるからなんだと思います。そこが英子の魅力というか、人徳ですよね。手を貸してくれるって簡単なことじゃないと思うんですよ。「あなただから協力したい」って言ってくれる人があんなにたくさんいるって、すごいことじゃないですか？


96猫：本当にすごいですよね。そして、それに甘えられる英子もすごい。手を差し伸べられた時に大体の人って「大丈夫です！」って言っちゃいがちじゃないですか。


――英子みたいに周りから手を差し伸べられても掴む勇気がない‥‥といった経験がお二人にもあるんですか？


本渡：そうですね、私は今までそのタイプでした。わからないことがあれば教えるので言ってくださいね！ と言われても「大丈夫です！」って（笑）。本当に聞きたいことがあったら聞くんですけど、とりあえず自分で何とかしてみようって思う派で。それこそ、アフレコが始まった最初の頃は、完璧な英子ができていない自分にかなり落ち込みました。でも、英子を見て、頼ることって悪いことじゃないよなって思うようになったんです。だから私も本作を通して周りを頼っていこうというか、わからなかったら自分から聞こうって、自分自身もより進化できたなと思います。


96猫：私はとりあえず自分でやってみます！ の精神でずっとやってきたので、自分からできませんという勇気が出ないんですよね。その言葉を言ってしまうと、この先がないんじゃないかって思ってしまって‥‥。でも、英子を見ていると、思っていることを正直に言っても案外人って離れないんだなって感じます。だから、今後は思い切って言ってみようかなって思いました。


――TVアニメ『パリピ孔明』をこれから見られる方が、英子を見て「人を頼ってみよう」って思ってくれたら嬉しいですよね。


本渡：もっと楽に人に頼って、助けてもらって、寄りかかっていけたら良いですよね。
 

 
――TVアニメ『パリピ孔明』の推しどころ、オススメポイントがあれば教えてください。


本渡：アフレコしていてすごくグッときたのは、孔明が時々幻なのか想像なのかで、昔の仲間たちに「そなたのために我も頑張るのだ‥‥」みたいなやり取りをするシーンがあるのですが‥‥。その孔明を見ると、どんなに振り回されてももういいよ！ついていくよ〜！って気持ちになるんですよね（笑）。孔明が良かれと思ってやった戦略によって失ってしまった大切な仲間たち‥‥。実際にあった歴史の出来事も丁寧に描かれていたりするので、そういったシーンが出てくると、孔明が今目の前にいる人たちのことを大切にしようとしているのがすごく重く伝わってくるんですよ。意外ととても重たい面を持っていたり、”教え”があるようなアニメなので、音、声、動きがついて、よりみなさんの心に届くんじゃないかなと思います。


96猫：アニメはとにかく動く！ 本当によく動くんですよね。漫画で見ていたシーンに、映像や音がつくことでよりパリピ感が増すというか。人間性がさらに際立って見えますね。あと、孔明が英子の軍師になると伝えて、英子が若干はにかみながら「ずるくない！？  もうちょっとだけ頑張る気になってきたんですけどっ」というシーンに映像と音声がつくことで、本当にそこに英子がいて孔明がいて、これからこの2人は夢に向かって歩き出すんだっていう‥‥。本当に生きているというか、命を感じました。そういった部分もぜひ感じてみてほしいですね。

→いつしか固く結ばれた二人の絆。

――お二人にとって孔明というキャラクターはどんな存在でしょうか？


本渡：結局掴みどころがなかったです。視聴者さんや読者さんからすると、モノローグや孔明が回想する昔のシーンを通して、孔明が何を考えているのかなんとなくわかるけれど、いざ英子や小林さんの立場で孔明が発した言葉、振る舞いしか見れなかったとしたら‥‥。本当にこの人はなんなんだろうって思うだろうなと（笑）。でも、孔明の掴めそうで掴めないところが私はすごく好きです。どんなにふざけているように見える作戦でも、結局うまいこと成功させてくれるし、どの作戦も結果的に誰も傷つけないし。敵だと思っていた人のことも孔明って現世ではすごく大切にしているので、なんだかすごく良い面しかないんですよね。


96猫：孔明はスポットライトみたいな存在だなと思います。一人で立っていたら全然目立たないけれど、孔明がいることでパッとスポットライトが当たって、そこにいるってわかる。そのスポットライトのおかげで周りもほんのりと明るくなっていく‥‥。友達に欲しいタイプだなと思いましたね。一緒にいると、自己肯定感もどんどん上がっていきそうですし。


――一番好きな孔明のシーンはありますか？


96猫：やっぱり「私があなたの軍師になります！」ですよね。アーティスト活動を続けてきて、初めてできたファンの人というか、自分をしっかり知ろうとしてくれた人ってかけがえのない存在なので。すごくジーンってなりました。


本渡：.今なぜか頭に浮かんだのが、黄金の大仏みたいな椅子に座っている孔明がラップバトルをするシーンで‥‥（笑）。そういう遊び心のあるシーンの孔明がすごく好きです。「結局、この作戦にあの椅子って必要だったのかな？」みたいな。そのシーンで孔明役を務める置鮎龍太郎さんが披露するラップも圧巻なので注目してほしいです。


――置鮎さんから孔明っぽさを感じた時ってありますか？


本渡：置鮎さんはすごく穏やかでどっしりとされていて‥‥。どんなお芝居も安心して任せてくれよみたいな、そういったところにすごく孔明らしさを感じましたね。それこそ「無職かよ！」みたいに早いテンポのシーンで私がちょっと冒険してみた時も、それを踏まえた上での返しをしてくれるというか。本当に軍師みたいで、全てを任せられるところがすごく孔明だなって思いました。


――最後にこれからアニメをご覧になるファンの皆さまへメッセージをお願いします。


本渡：TVアニメ『パリピ孔明』は「メンタル復活系エナジーエネルギッシュTVアニメ」というジャンルで、最初聞いた時は「どういうことだろう？」と思ったのですが、これは本当にその通りなんです！（笑）英子をはじめとする登場人物たちの葛藤や悩みが丁寧に描かれていて、そこに本物の人間がいるんじゃないかと思わせてくれる厚みがあるんです。なので、『パリピ孔明』を見る人たちが自分の悩みはこのキャラクターと近いなと思ってくれたら、最終的にメンタルは復活するんだろうなと。みなさんのメンタルをエネルギッシュにしてくれる作品だと思うので、気軽に見てほしいなと思います。

96猫：製作陣、みんなが全力で本気で作り上げた『パリピ孔明』。絶対に後悔させないので絶対見てください！ そしてパリピになってください！