ヤンマガ編集部の闇である「編集部員ダサすぎ問題」。

もはや社内の誰もが見て見ぬ振りをするこの問題を自浄すべく、編集部員Mrs.Tがダサすぎ編集部員を引き連れオシャレな服を買いに行くというハートフル（？）コメディ不定期連載！

今回はアフタヌーン編集部への出張（飛び火）企画！

黒子（くろこ）のデビルこと、アフタヌーン編集部のニシヤマが、
（ヤンマガWebで追っかけ連載中の漫画『ビンテイジ』担当）

ファッションティーチャー・Mrs.Tと一緒に、

 

手を上げて、

閉められて、

服買って、
 

服を買ったという、さも当たり前の展開！

総額¥57,200-を支払った見た目が悪魔的な黒子（くろこ）はこの後、どう主役へと変身するのか！？

美容室へ場所を移します！

ニシヤマおしゃれ化の第二幕は、東京中のシャレオツが凝縮された街・青山にある美容室「Lomalia AOYAMA」からスタート！

Lomalia AOYAMA（ロマリア アオヤマ）
住所／東京都港区南青山3-14-28
☎03-6459-2220
営業／11：00〜20：00（火〜金）、10：00〜19：00（土日祝日）月曜定休
https://www.lomalia.com/salon/aoyama/

青山の裏路地にひっそりと佇むお洒落なオアシス。

果たして絶望的にも思える悪魔風貌のニシヤマは、光の世界に戻れるのか？

20代とは思えない、覇気のないヘアスタイルのニシヤマ。

とりあえずクセっ毛かつ無頓着ということがこの写真からもヒシヒシと伝わってきますね。

マイナス要素しか出てこない悪魔のこの絶望ヘアにどう対処するのか……

匠の技に期待しましょう！

今回担当してくださる爽やかなロマリア アオヤマのイケメン美容師兼エクソシストである谷岡さんは、この道20年の大ベテラン。

悪魔の浄化に期待が高まります！


※注意※
○体ではございません。悪魔祓いされてる悪魔です。

シャンプー後、髪の毛についてのヒアリングからスタイリングの方向性を決めます。

谷岡さん

ペタッとしやすくてもみあげがないので、クセを生かしつつ動きのある爽やかなスタイルに仕上げましょう

ニシヤマ

キサマにそれができるのならやるがいい

悪ノリする悪魔を浄化中……。
後ろには目を光らせているもう1人のエクソシストの姿が。

浄化中……。

お祓い完了。

クセを生かすことで左右に綺麗に流れるワンレンスタイルとなったNEWニシヤマ。

あれだけもくもくと漂ってた悪魔感はどこへやら、
肌の白さやきめ細やかさが引き立つ若々しく爽やかな青年になりました！

ということで、お祓い料を奉納。
その額......

¥6,600-也。
谷岡さん、ありがとうございました！

ということでおしゃれ化の過程は全て完了。

総額¥63,800-を支払ったニシヤマは、果たしてどんな変身を遂げたのか！？

ゆとりあるオーバーサイジングのウェアをレイヤードすることで、いまっぽいシルエットラインでまとめられた古着スタイル。

ただやみくもに大きいサイズを着るだけでは寸胴で野暮ったい着こなしになってしまうので、肩のラインがキレイに落ちるアイテムをセレクトしています。

そうすることで上半身に丸みが生まれ、熟れたスタイルが生まれるのです。

また色味に関しても、ベージュとブラックの落ち着きあるツートンをベースにしながら、インパクトのある柄物をインナーにもってくることで、若々しさをキープしています。

髪型もベーシックながら少し懐かしい雰囲気を持ったスタイリングであり、古着とも相性抜群です。

コーディネートとヘアスタイリングが呼応し助長する、総じてバランスのいいスタイルが出来上がりました。

デニムジャケットを気にしていたニシヤマに、しっかりとデニムジャケットを探してあてがう Mrs.T。

そういうところさすがだなぁ〜！

Levi’s 「80’s 70506 DENIM JACKET」 ¥22,000

サファリ1号店で購入した80年代のリーバイスのデニムジャケット。

着丈の少し長いシルエットは、70506のアイデンティティであるハンドウォーマーポケットを左右の身頃に備えているが故。

なかなか大きいサイズは見つかりにくいですが、こちらは身幅もたっぷり。
それが功を奏したスタイルということは既に述べた通りです。 

またこの個体の最大の特徴は、後染めされていること。

先染めか後染めかは裏地を見れば一目瞭然で、こちらは裏地まで黒く染まっているため後染めと判断できます。

何人かのオーナーの手を渡り歩き、その中の誰かがどこかのタイミングで何か思い至り黒染めした。

そういうストーリーを想起させる個性も、間違いなく古着の魅力ですね。

少しずつ本来のデニム色が浮き上がり、青黒くなっていく味を楽しんでもらいたいです。

ASAT 「90’s TRIBAL CAMOUFLAGE JACKET」 ¥25,300

トライバルカモといわれる特徴的な迷彩柄が特徴のジャケット。

多くのストリートブランドにサンプリングされるなど、古着市場でも人気のアイテムです。

カモ（迷彩）柄=ミリタリーという印象を持つかもしれませんが、ASAT社が生み出したコチラの迷彩柄ウェアは軍に官給されていたものではなく、ハンティング用に開発された迷彩柄なのです。

柄ひとつとっても奥行きがある古着。
深いですね！

GRAMICCI 「00’s CLIMBING PANTS」 ¥7,700

洋服にあまり興味がない人でも、腰にベルトがついた楽チンなパンツのお世話になっているって人は多いのでは？

こちらはそういったイージーパンツのパイオニアブランド、グラミチの一本です。

マイク・グラハムというクライミング界のレジェンドが立ち上げたブランドであり、元を正せばクライミング用。
つまりアクティブなアウトドアパンツなのです。

その証拠に股下にはガゼットクロッチと呼ばれるディテールが付いています。

これは180度開脚したときに生地がつっぱらないようにするための工夫であり、こういったエポックメイキングな発明は、それ以降のファッションシーンに大きな影響を与え、次第にライフスタイルへ浸透していきます。

ゆえに古着市場でも、普段着として肩肘張らず着ることができる“レギュラー古着”として人気があるアイテムです。

T

いやー垢抜けたというか、“悪”が抜けたというか

新生ニシヤマ

最後まで絶好調ですね

T

どうでしたか？ 仕事としても関わっている古着を身に付けてみて

新生ニシヤマ

すごく魅力的で、この魅力をちゃんと伝えられたら面白い話ができるな、と思いました！ だけど奥が深すぎて、気が遠くなっているのも事実です（笑）

T

まずは飛び込んでみるっていうのも大事よね

新生ニシヤマ

他の古着屋さんにも行ってみたいのはもちろん、もっと違う古着も着てみたり、買ってみたりしたいなと思ったので、またアテンドしてください！

T

あれ？なんか今までで一番この企画が身になっている感じだわ……まかせなさい！

ということで、古着ファッションデビューしたニシヤマのおしゃれ化はこれにて完結です。

この経験を糧に、ヤンマガWebにて絶賛追っかけ連載中の『ビンテイジ』は更なる進化を遂げる予感！
これからのニシヤマと担当作品『ビンテイジ』に期待してください！

ニシヤマが担当する、古着をテーマにした青春キャンパスコメディー漫画『ビンテイジ』はコチラで読めます！

そしてMrs.Tはちゃんと自分の買い物も済ませ、この日はご満悦で帰宅とのことでした。
次回もお楽しみに！

photo：菊地晶太
text：岡本546