異色SEXYファンタジー『パラレルパラダイス』を連載中の岡本倫氏にスペシャルインタビューを実施!鬼才・岡本倫の素顔と、『パラレルパラダイス』の制作秘話に迫ります。
第4回は『パラレルパラダイス』の今後の展開について聞いてみました!

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※まだ、第1回〜第3回を読んでいないみなさまへ
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第1回 「半年やってデビューできなかったら諦めようと思っていた」デビュー20周年・岡本倫の原点
第2回 「ヤクザ・ヤンキー・エロなら、エロを描こうと思った」『パラレルパラダイス』誕⽣秘話
第3回 「人の感情を揺さぶる作品が描きたかった」ただ過激なだけじゃない。編集部と作る『パラレルパラダイス』

「あまり考えすぎないようにした時、作品との関わり方が変わりました」『パラレルパラダイス』と岡本倫のこれから

ヤンマガWeb
12巻が発売されたばかりのタイミングですが『パラレルパラダイス』のラストはもう決まっているのでしょうか。
岡本倫
まあぼんやりっていう感じですけれど、決まっています。
ヤンマガWeb
おぉ! なんと! これまでの連載作品についても、ラストを決められてからスタートされることが多かったんでしょうか。
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第1話の見開きより。この時点で岡本先生にはゴールまでの絵図が見えている?
岡本倫
そうですね。どの作品も『パラレルパラダイス』と同じで明確なものはありませんでしたが、だいたいの結末は考えていました。連載はそれに向けて進んでいってる感じです。
ヤンマガWeb
以前、「Febri」(一迅社)のインタビュー記事のなかで「週刊連載はライブ感覚がある」とおっしゃってましたが、連載のなかでラストが変わることはありますか?
岡本倫
だいたいは当初予定していた結末に向かっていってくれますね。来週どうするのかは、本当にその場その場で考えている感じですけれども。後付で設定足しちゃうようなこともあるので。
女性しかいない世界。その秘密の一端が明かされたシーン。ここから物語はさらに加速していく。
ヤンマガWeb
ぼんやりとはいえラストが決まっているものに、あとから設定を継ぎ足すというのは、素人からするととてつもない離れ業のように思えます。
岡本倫
いや、他の漫画とか読んだりしていると「あぁ絶対これ後付だわぁ」って思うような設定があったりして親近感がわきます(笑)。
ヤンマガWeb
なるほど。漫画家さんによっては、連載が当初予定していたものとは全然違うエンディングを迎えてしまった……なんておっしゃる方もいらっしゃいます。
岡本倫
今のところ、そこまで大きく外れるっていうことはないですね。
ヤンマガWeb
先生からは非常にクレバーというか、理論立てて作品を作られている印象を受けました。
逆に「作品のここは自分の好み100%です!」みたいなものってありますか。
岡本倫
いや『パラレルパラダイス』自体が、もう僕の完全なる好みなので、どこか一部がってことはないですね。童貞がチンチンを筆にして描きましたみたいな漫画ですし。
ヤンマガWeb
今年でデビュー20周年ですが、漫画家を続けるために必要なスキルはなんだと思いますか。
岡本倫
そうですね。面白くない話を思いついたときに、面白くないと気づけるかどうかですかね。
まだデビューする前は、自分ではすごく面白いと思ってる自分の漫画が、他人から見たら全然おもしろくないかもしれないなってことが不安でした。
今では、自分が面白いと思ったなら絶対に面白いと思えるくらいにはなりました。
ヤンマガWeb
手応えじゃないですけれど、そうした変化を実感することってありましたか。
岡本倫
『君は淫らな僕の女王』(漫画:横槍メンゴ)ってネーム原作だけ担当した作品があったんです。そこであまり考えすぎないようにしたんです。
ヤンマガWeb
あまり考えすぎないようにした、というのは?
岡本倫
ここでこうなるから、そっちではああなって……みたいな整合性だったり、最後にどんでん返しがあって…、みたいなことを考えず描いたんですね。そうしたらすごい反響があったんです。
『君は淫らな僕の女王』に、主人公とヒロインの仲にすごい反対しているヒロインのお父さんがいるんです。僕のそれまでの経験通りだと、お父さんの考えを変えるためにどんなイベントを起こそうかばかり考えてしまうんですけど、もうそういうのやめようって。それで最終回で、ヒロインが主人公でオナニーしてることをお父さんにカミングアウトして、お父さんの気が変わる……みたいにしたら、ネットで「感動した!」みたいな感想が沢山あったので驚きました。そこで、あまり考えすぎないほうがいいのかなと気づきました。
ヤンマガWeb
それが『パラレルパラダイス』にも生きているんですね。
岡本倫
そうですね。『パラレルパラダイス』はあまり考えすぎないようにして、流れで話を展開していっています。そうしたらこれまでの連載作品のなかでは一番売れているので、よかったなぁという感じです。
ヤンマガWeb
『パラレルパラダイス』の今後の展開とラストがますます気になりますね。
岡本先生のこれからのご活躍も楽しみにしております。本日はありがとうございました!

岡本倫氏の漫画家としての素顔から、『パラレルパラダイス』の裏話まで迫った、インタビューもこれにておしまい! これからの『パラレルパラダイス』もお楽しみに!
未読の方は、
コチラからぜひ読んでみてください!

(※『パラレルパラダイス』第1巻が無料、第2巻収録分は各話20ptで配信中の「パラパラ祭り」は2020年12月31日までです)

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