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シャーク小笠原に教えたい! 車中泊専門誌『カーネル』による誰でも快適に寝られる車中泊入門 (冬の車中泊の注意点Part1)
スキーやスノーボード、あるいは登山や釣りなどを楽しんでいる人からすれば、冬の車中泊は夏よりはるかにやりやすい。暖かく眠る方策はいくつもある。秘訣は、寒さ対策の考え方を変えること。
基本ポイントは、「暖房」ではなく「防寒」だ。
冬の車中泊「3つの難敵」と積雪時の注意点を知る
①冷え込み対策→クルマと体を防寒する。
②凍結対策→転倒によるケガを回避する。
③積雪対策→夜間の雪中運転を回避する。
「3つの難敵」とは、「冷え込み」「凍結」「積雪」を意味するが、残念ながら、車中泊でこの3大難敵を一気に解決できる名案はない。そのため、それぞれに対して個別の方法で対処していくわけだが、その詳細は次回より随時紹介する。しかし上記の「難敵」3点よりも先に、積雪時に必ず知っておくべき注意点が存在する。それはアイドリングの是非と、その理由だ。
積雪時のアイドリングはNG
厳冬期はどうしてもクルマのエアコンを使いたくなると思うが、それはエコの観点だけでなく、自らの命を守る意味からも控えるべき行為だ。もし就寝中に雪が積もり、マフラーが埋もれてしまうと、排気ガスが車内に逆流して、一酸化炭素中毒に陥るおそれがある。また吹雪の場合、全体が埋まらなくてもクルマの背後から激しく吹きつけられれば、同様の危険を招くことがある。特に乾いた雪は、降りだすとみるみるうちに積もりはじめる。「少しくらいなら」と軽く考えないこと。
積雪がここまでくるとかなり危険。もちろん基本はアイドリングストップ! 雪かきのできるスノーシャベルなども準備しておくと、出発する時に便利だ。
積雪で動けなくなる前に決断する
冬の絶景や特産品、さらにはウインタースポーツのために、車中泊でクルマ旅をする機会は少なくない。車中泊時の基本はアイドリングストップだが、寒さ対策の見積もりが甘かったり、予定外の寒気で、体調不良を起こしそうな場合はムリをしてはいけない。エンジンオンで車内を暖めることも重要だ。しかし上記にも書いたが、積雪の可能性がある場合はさらに一歩先を考え、ずばり早めの勇気ある撤退を。雪が積もって動けなくなる前に、車中泊にこだわることなく、ホテルや旅館といった建物での宿泊に切り替えるべきだろう 。
雪で動けなくなる前にムリをすることなく「車中泊を行わない」ことも重要。
こまめな情報収集で、悪天候時は計画変更を!
冬の車中泊を考えた際、計画時や出発前、さらに出発後の道中でも気にしてほしいのが天気予報だ。現在では、テレビやラジオ、さらにはWEBサイトやアプリなど、数多くのメディアがかなり正確な天気予報情報を提供してくれている。そこで「数年に一度の寒気」とか「大雪の恐れ」などと注意喚起が行われている場合は、けっして無理をせず、計画変更・延期、行き先変更を行うこと。
冬の緊急車中泊アイテムを準備しておく
旅やレジャーではなく、仕事や止むを得ない事情で大雪に巻き込まれ、立ち往生することもある。そういった緊急時の車中泊を想定して車内に非常食や防寒着、携帯トイレなどを準備しておくと心強い。少なくとも冬用タイヤとチェーン、スノースコップやスノーワイパーなどは常備しておきたいところだ。
次回は、冬の車中泊の注意点Part2を紹介します!
車中泊専門誌『カーネル』
一般車での車中泊テクニックや快眠ギア、車中泊目線のドライブガイドを中心に紹介する車中泊専門誌。キャンピングカー、バンライフ、DIYテクニックなど、クルマ旅やクルマのあるライフスタイルを、もっと楽しくする情報が満載。年に4回(3、6、9、12月)に発行。『カーネル』が運営するWEBメディアサイト・SOTOBIRA(https://sotobira.com/)でも車中泊情報を更新している。