新人漫画家さんたちがヤンマガで羽ばたいていくまでをお伝えするヤンマガニュース。今回は『目からビーム』で第89回ちばてつや賞の準優秀新人賞を受賞、現在ヤンマガWebにて『甲化人間』を連載されているハヤシロウ氏にインタビューしました!
『甲化人間』
『甲化人間』
あらすじ
「お前も学校出たら甲化するんだぞ」──脳を機械の器に移し替え、第二の人生を謳歌する“甲化”。周りがどんどん甲化していく中、女子高生のマコトはどうしてもその状況を受け入れられずにいた。しかしそんなマコトのもとに、甲化へのレジスタンス活動を行う女性が現れる。彼女が口にした衝撃の事実とは──! 信じていた日常が崩壊する、近未来SFバトルアクション!
【プロフィール】
ハヤシロウ
Hayashirou
Hayashirou
『目からビーム』で第89回ちばてつや賞準優秀新人賞を受賞。
その後発表したヤンマガWebオリジナル読み切り『黒い涙』はSNSで話題に。
1話目ネームコンペを経て現在ヤンマガWebで『甲化人間』を連載中。
【好きな漫画】
『チェンソーマン』、『デスノート』、『MAJOR』、『サイボーグクロちゃん』、『日常』、『天国大魔境』、沙村広明先生の短編集
【好きなドラマ】
「ブレイキングバッド」、「銭ゲバ」、1998年の「GTO」
【好きなアニメ】
【好きなアニメ】
「フリップフラッパーズ」、「進撃の巨人」、「カイジ」
ハヤシロウ氏に突撃インタビュー!
Q1.DAYSNEOに『バク転』という作品を投稿されていましたが、きっかけは何でしたか? また以前から持ち込み等への参加はしていましたか?
web漫画っぽく自分の作品を見返せる保管庫があると思って投稿しました。
一度だけ週刊少年マガジンに持ち込んだことがあるんですけど、そこで有益なアドバイスを頂けたので今でも意識して取り組んでいます。
Q2. ちばてつや賞の受賞までは約何作程度の作品を描き上げてきましたか?
『バク転』含め6作品です。40p程が2本、20p程が3本と8pが1本です。
Q3. 漫画を描く工程の中で好きなのはどの工程ですか?反対に苦手な工程はありますか?
ギャグをねじ込むのが好きです。真面目な話で単調になるのが怖いので。
女性とメカを描くのは神経を使うので苦手です。
Q4. 受賞作『目からビーム』を制作した際に特に意識したり力を入れたりしたポイントはどこですか?
読んでる人を泣かせようと思いました。この辺りから読者を意識して話を作るようになったと思います。
読み切りだとキャラへの思い入れが浅いので泣かせるのは難しかったですね。
▲『目からビーム』の主人公は突然目からビームが出せるようになり周囲から救世主と持て囃されるが‥‥。
Q5. ちばてつや賞に向けて担当編集者と打ち合わせを重ねる中で、印象に残っていることはどんなことですか?
『目からビーム』って最初40pで終わりだったんですが、「え!? ここで終わりですか!?」って言われて10p足したのを覚えています。担当編集さんの言葉がなかったらやばかったです。
Q6. 連載企画を考える際は読み切りと勝手が違いましたか? 苦労した点はありますか?
連載を狙うにあたってその作品の見せ場のカットを4pくらいのネームで見せてほしいと担当さんに言われてそれがむちゃくちゃ難しかったです。この漫画の見せ場を切り抜いてそれだけでウケるというのは強い軸になると思うので、面白い作品の作り方だと思いました。
Q7. 新連載『甲化人間』の着想を得たきっかけは何ですか?
初めて銀歯を入れた時、今まで100%自分だったものが99%に欠けた気がして悲しかったのと、友人と『テセウスの船』のパラドクスについて考えたことがきっかけになりました。
▲『甲化人間』の世界では18歳になった人間は脳を機械の器に差し替える「甲化」が義務化されている。
Q8. 『甲化人間』は「1話目ネームコンペ」を経て連載が決定しました。「第1話」で読者の心を掴むためにどんなことを意識しましたか?
性懲りもなく泣かせようと思いました。
Q9. 『甲化人間』の第1話は「1話目ネームコンペ」時と展開が少し変化しています。連載が決定したことで、新たにどんなことを意識して作品を修正しましたか?
話のオチのわかりにくさをたくさん指摘していただいていたので、そこを修正できてよかったなと思います。「甲化」という馴染みのない言葉をわかりやすく自然に説明することを心掛けていました。
Q10. これから月間新人賞、ちばてつや賞を目指す人に向けて一言お願いします!
個人的にヤンマガは間口の広い雑誌だと思います。年間で立ち上がる新連載の数も多く(業界最多?)、自分は担当さんがついて半年でちば賞を受賞させていただき、その半年後には連載が決まりました。かなり運の要素もあるのですが、それはヤンマガだから叶ったことだとつくづく実感させられます。
もし他誌でチャンスに恵まれず腐っている作家さんがいれば、一度はヤンマガの賞に応募していただけたらなと思っています。読み切り発表後続報がないあの作家さんの連載作品が見たい!
ちばてつや賞・月間賞などヤンマガの新人賞はデビューへの近道!
ヤングマガジン編集部はアナタのやんちゃで攻めた作品をお待ちしております!