Q1:月間賞を目指した理由や経緯を教えてください。 A. あちこち持ち込みをしていましたが全く響かず……、2年の休筆を経て初めてヤンマガへ持ち込んだとき「このまま賞に出しますか?」と聞かれたことが小さな自信になり、そこから月間賞受賞を目指しました。
Q2:月間賞からちばてつや賞まで、受賞のために努力したことがあれば、当時の感情とともにお聞かせください。 A. 担当編集さんに忘れられないように、作画時以外は毎週木曜日18時にネーム修正を編集部へ持っていくことを数年続けました。働きながらやれていたのが今となっては不思議ですが、何も苦ではありませんでした。
Q3:新人賞受賞から連載立ち上げに至る苦労や逆に楽しかったことはなんでしたか? A. 連載企画を出すという段階になってから1年間、まったくOKが出なかったのは大変でした。反対に読み切り漫画にまとめなくて良いという解放感は楽しかったです。
Q4:ネーム原作者への転向の理由や当時の状況についてお聞かせください。 A. 視力はそのままに視野が少しずつ欠けていく”網膜色素変性症”という難病を患ったことが転向のキッカケでした。もともと画力が高くないことは自覚していましたが、物理的に見えないことで原稿の仕上げも難しくなり、連載決定を機に担当さんからの打診もあって、以降ネーム原作者として活動しています。
Q5:ネーム原作と単独の漫画制作には、どのような違いがあるでしょうか? A. 最終的な完成を作画の先生にゆだねるので、自分がカワイイと思う性格や見た目のキャラを自分がイメージする100%の形で読者の方に届けることが難しいのは、単独の漫画制作と違う点だと思います。
Q6:約10年間の創作活動において、続けていること、モチベーションとなっていることを教えてください。 A. ずっとセリフ回しの機微について考えていて、毎回じっくりセリフを選んでいます。例えば「~ですしね」というのは「死ね」と同じ音が入るので意図的でない限り避けます。モチベは自分でもわかりませんがなぜか持続できています。
Q7:担当編集者との打ち合わせで印象に残っていることはありますか。 A. あまり自分に自信がないので、打ち合わせのときにダメと言われるかと身構えるのですが、毎回優しく感想を伝えてくださるのでホッとしています。
Q8:この度は新連載決定おめでとうございます。オリジナル連載の制作ならではの楽しい点、困難な点を教えてください。 A. ありがとうございます! 話をゼロから考えていくのは本当に楽しいです。半面、スピンオフのような後ろだてがないので、作画の先生の生活も背負っている責任感が今までより大きいです。
Q9:今回の連載作品で特に力をいれているポイントはなんでしょうか? A. 登場キャラクター全員に対して「そういえばあいつは幸せになってないな」というような指摘をされないように心がけています。
Q10:これから新人賞への応募を考えている人へ一言お願いいたします。 A. 「ヤンマガに出すから…」というような話の内容ではなく、まずは自分が描きたいものを出すのが良いと思います!