8月某日‥‥。
「ムーディさん! こんなところで何してるんですか!?」
ヤンマガWebでのマンガレビューをお願いするべくムーディさんに連絡したところ、我々はとある場所に呼び出された。
時刻はすでに夕方。
やや夜に向かって空気が冷え込みだしたころ、指定された公園にムーディさんの姿を探しにきてみると、そこには一人ベンチに佇むムーディさんの姿があった。
時刻はすでに夕方。
やや夜に向かって空気が冷え込みだしたころ、指定された公園にムーディさんの姿を探しにきてみると、そこには一人ベンチに佇むムーディさんの姿があった。
「フフ……」
大きくのびをするムーディさん。
「ム、ムーディさん、ここで一体なにを‥」
「ククク‥‥ムーディ‥‥解放‥‥!だよ」
そういうとムーディさんは歩き始めた‥‥。
颯爽とタクシーを拾うムーディさん。金のマイクを握り、気合十分だ。
これはきっとヤングマガジンの作品のレビューをしたくて、うずうずしているに違いない。
だが、ムーディさんはいったいどこへ向かっているのだろうか。
我々はムーディさんに思わず尋ねた。
「‥ムーディさん、いったいどこに向かっているんですか?」
「なあに、慌てることはないさ‥今日はもう遅い。ゆっくり休んでからだ」
そう言い残すと、ムーディーさんはタクシーを止めた。
“えっ? 今日中に終わらないの‥?”頭に不安がよぎる。
我々が降りると、とあるビルが目の前に聳えたっていた。
「ここは‥ビジネスホテル‥?」
我々が首をかしげるのを尻目に、ムーディさんはムードたっぷりに入っていく。
まるで音楽に合わせて踊っているようなステップだ。
「あ、ああ‥‥ムーディさん、待ってください!」
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すっかり夜も更けた23時。我々はムーディさんの部屋に呼び出された。
ノックをして入ると、そこにはムードな照明に包まれ、オフモードの顔で一心不乱にマンガを読みふけるムーディさんの姿が!
「あ! ムーディさん! 読んでくれているんですね!」
「それハンチョウじゃないですか!」
「フフ‥慌てなさるな。本題は、このあとのお楽しみさ‥」
そうしてムーディさんはベッドに腰をかけ、一冊の漫画を手にとった‥。
“お、おもしろい‥‥”
“ページをめくる手が止まらない‥‥‥!”
「どうですか? ムーディさん、『ソウナンですか?』は?」
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フフフ‥‥‥。元々、原作の岡本健太郎先生の『山賊ダイアリー』は大好きな作品。
お気に入りの漫画しか置かない自宅の本棚の一軍のポジションに置いてます。
そんな岡本健太郎先生が原作‥‥。
そして表紙を見ただけでも絵のクオリティの高さが分かる、作画を担当されているさがら梨々先生の二人がタッグを組んだ作品?どれどれ?吉と出るか凶と出るか‥‥。
‥‥クククク、何が吉と出るか凶と出るかだ‥‥。面白いに決まっとるだろうが‥‥‥‥!
修学旅行の飛行機が墜落し、女子高生四人が無人島に取り残されてしまい、過酷なサバイバルが始まる。
だがその内の一人がサバイバルの達人だった、というお話。
サバイバルの達人であり主人公である鬼島ほまれ。
お気に入りの漫画しか置かない自宅の本棚の一軍のポジションに置いてます。
そんな岡本健太郎先生が原作‥‥。
そして表紙を見ただけでも絵のクオリティの高さが分かる、作画を担当されているさがら梨々先生の二人がタッグを組んだ作品?どれどれ?吉と出るか凶と出るか‥‥。
‥‥クククク、何が吉と出るか凶と出るかだ‥‥。面白いに決まっとるだろうが‥‥‥‥!
修学旅行の飛行機が墜落し、女子高生四人が無人島に取り残されてしまい、過酷なサバイバルが始まる。
だがその内の一人がサバイバルの達人だった、というお話。
サバイバルの達人であり主人公である鬼島ほまれ。
↑主人公・鬼島ほまれはサバイバルの達人!
読んでいくとこの子、ディスカバリーチャンネルのベア・グリルスぐらい凄いやんけ!!(ラクダの死体を生で食べた後にテントにしたり、象の糞から水分を取ったりして世界を驚愕させた人物)学校で色んな事を学びましたが、「JK×無人島」‥‥こんな公式は先生も教えてくれませんでした。そしてそこに「ベア・グリルス」という要素も入ってくるので‥‥‥
JK×無人島×ベア・グリルス=
となります。その公式の答えは‥‥
「面白いが放送コードギリギリ」になります。‥‥これは、、、受け流せない!!
下着姿で無人島をうろつくJK、キスによる唾液で口内の渇きを潤すJK、緊急事態により口以外で水分を補給しようとするJK!!
ヤンマガさんこれ大丈夫なの?と心配になります。
もちろんすぐさま人気作品になりアニメ化もされるのですが、「え?これアニメ化できるの?」「放送コード大丈夫なの?」「あの、口以外で水分を補給するあのシーンはどうやって流すの!?」と、ネットがざわつきました。
無人島でのサバイバルという過酷な状況でも楽しく読めてしまうのは、それぞれのキャラクターの明るさとJKならではの軽いノリ(シャワーを浴びたいと言ったり、小籠包が食べたい等のワガママをすぐ言う)のおかげ。
これを読んでおけば必ず自分がいつか遭難した時の生存率もグンと上がります!
笑えて勉強にもなってしまう『ソウナンですか?』を、右から左に受け流すな!
それでは皆様、今回限りですが、また会える日を楽しみにしております。
…え?なんですか?このコラムをレギュラーで書かせていただける?
え!?…そうなんですか?
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‥‥語り終えたムーディさんは、満足気に布団に入った。
ピッチリ布団に収まるその姿はまるで‥‥
「ハ、ハンチョウ? もしかしてムーディさんがやりたかったことって‥‥」
彼の安らかな寝顔と共に、夜は更けていった。
チェックアウトをすませ、ホテルから出てきたムーディさんに我々は尋ねた。
「ムーディさん、お願いしていたコミックレビューは終わりましたが、今日はいったい何を?」
「そりゃ、わかるだろう。ハンチョウになるんだよ」
「えっ」
やってきたのは富士そば。
「ムーディさん、まさか!?」
「フフ‥‥気づいたかい」
「‥‥ハンチョウ、1話ですね?」
「ご名答!」
「さっそく注文だ」
「ここ食券制ですよ」
「再現したいんだよ、頼むよ。生一つ! それから‥‥」
「ええっ!」
我々の小言はあっさりと右から左へ受け流されてしまう。
我々はしかたなく重い足取りで券売機へ向かった。
なみなみと注がれた生ビールを前に思わず笑みがこぼれるムーディさん。
そっと持ち上げるとひんやりキンキンな温度が手に伝わる。
「‥‥かんぱ~い」
ゴキュ!!!ゴキュ!!!
ゴキュ!ゴキュ!
ムーディさんの喉がうなりをあげた。
ムーディさんの喉がうなりをあげた。
気の抜けた乾杯の音頭のわりに、気持ちのいい豪快な飲みっぷり。
これには編集部も羨望のまなざしを向け、思わず喉をゴクっと鳴らしてしまう。
一気に飲み干す勢いで腹にビールを送り込むムーディさん。
至極の一瞬だ。
あっという間に空っぽになってしまった。
空になったビールをこちらに向け、妖しく笑う。
白昼堂々、サラリーマン(編集部も含め)を嫉妬させる豪快な飲みっぷり。
そして麦酒を堪能しきったあとにしか出ない、満足感を湛えた笑顔。それはまさに悪魔的微笑み‥‥!
飲みたくても飲めないサラリーマンたちへの優越感、丸出しッ‥‥‥‥!
サラリーマンへの優越感を肴に一杯、その再現度は正にハンチョウこと大槻に瓜二つの出来栄え‥‥‥‥!
↑大槻が堪能した「優越感」が現実のものに‼
するとムーディさん、矢継ぎ早に次の注文を繰り出す。その口ぶりはさながらハンチョウ・大槻だ。
「えっと‥‥それぞれ単品で‥‥コロッケとかき揚げ‥‥それと‥‥えび天ももらおうかな‥‥」
「この‥‥ほうれん草に温玉を乗せて小鉢でもらえる?」
なんと暴力的な再現‥‥‥! しかし富士そばではこれを完璧に再現可能ッ‥‥!
悪魔的‥‥リカバリー力ッ‥‥! 恐るべき富士そばッ‥‥!
「それとあとは‥‥」その瞬間、店内は一瞬静まりかえった(ような気がする)‥‥。
「生ビールをひとつ!」
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かき揚げと天ぷら
ほうれん草のおひたし
温玉
この黄金の組み合わせ!
温玉オンほうれん草で差をつける!
コロッケ
豪華なラインナップを揃えてニンマリのムーディさん。
再現中であることを忘れて、普通に自前のスマホで撮影しはじめる。
追加のビールも到着し、再び乾杯!
温玉ほうれん草にっ‥‥。
悪魔的醤油をタラリッ‥‥‥‥!
「うんまっ‥‥!」
「うんまっ‥‥!」
かき揚げもいっちゃう。
くわッ‥‥!
「うんまっ‥‥!」
おつぎはコロッケ‥‥
悪魔的ソースをたら~りッ‥‥!
くわッ‥‥!
「うんまッ‥‥‥!」
そして‥‥
「すみませ~ん お待たせしました~」
編集部員の手からシメのそばがッ‥‥!
なんなんだ、この悪魔的ラインナップは‥‥!
またビールの美味しさのあまり感動に震えるムーディさん
「っぷふ~ッ!」
息を吐きだすムーディーさん。蕎麦と格闘するその表情は真剣そのものだ。
その悪魔的昼飲みは、店中の羨望を釘付けにした!(たぶん)
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ご満悦のムーディーさんが店を出ると、一台の車が。
「あ、ムーディーさん、もしかして時間切れですか?」
「どうやらそうみたいね」
自ら乗り込んで連行されていくムーディさん。
楽しい夏の1日外出はこれで終わり。束の間の外を堪能したら、また労働の日々が待っている。
うなだれるムーディさん。
白いハンチョウは黒塗りの車に乗せられ、地下へと連行されていくのだった‥‥。
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今回お世話になったお店はこちら!
富士そば 駒込店
東京都豊島区駒込2-16-6
ホテル サンターガス 大塚店
東京都豊島区北大塚 2-17-15
TEL:03-3940-6700
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