東京湾・金アジ。まずは目標20匹


全国各地、どこでも釣れるというマアジですが、東京湾の浅瀬に定着しているマアジは、丸っこく金色に輝いています。東京湾ブランド魚の筆頭・金アジです。
アジは「手軽に釣りに行ける」、「とっても美味しい」、「たくさん釣れる」の三拍子が揃った人気の釣りで、船釣りを初めてされる方でも釣り方さえ覚えれば、簡単に20匹は釣ることができます。
20匹あれば刺身、フライ等々、いろんな料理を家族みんなで楽しめます。
 
アジをたくさん釣るための一番のコツは、時間。“仕掛けを絡ませず、再び水中へ投げ入れること”。そして“水中の仕掛けにちゃんと餌がある状態をキープすること”。船釣りのベテランと初心者の違いは、この2つの動作の時間の差です。
 
では、具体的にどうすれば20匹の壁を乗り越え、アジを大量に釣ることができるのか、道具からご説明します。
 

イワシミンチで魚を誘い、餌の付いた針で釣る!


 
東京湾のアジ釣りでは、おもりの付いたコマセカゴ(ビシ)とテンビン、2本もしくは3本針の付いた仕掛けにアオイソメや小さく切ったイカの切り身を餌として使います。

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アジのタックル。左からアジの仕掛け、ビシとテンビン、竿とリール
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イワシミンチが撒き餌(コマセ)になる。ビシの中に8分目ぐらい詰め込む。

 
初めての方が苦戦するのは、ビシとテンビンと仕掛けが絡んでしまうこと。水中で絡んだままの状態だと魚は釣れません。
絡ませないためには、コマセを入れたビシテンビンをゆっくり水面に入れてから、餌の付いた針を落とし、水面で絡んでいないことを確認してから、仕掛けを海底へと落とします。
 
 
海底にビシが着いたら船長の指示したタナ(深さのこと。魚群探知機でアジの群れのいる深さを見つけて教えてくれます)にビシの位置を合わせてから、竿を振り、コマセを出して魚のアタリを待ちます。
 
アジが食いついた時のアタリは、竿先が1、2センチ振れ、手にも「ビビッ」というしっかりとしたアタリが感じ取れるぐらいです。アジは口が柔らかいため、強引にリールを巻くと外れてしまうので、比較的ゆっくり、一定の速度で巻き上げます。
 
水面にテンビンが見えたらリールを巻くのをやめ、竿を置き、糸を手繰り寄せて魚を船に取り込みます。この一連の動作をトラブルなくできれば、間違いなく20匹達成です。
素早くできれば、100匹も夢ではありません!
 
そして楽しみなのが、時折釣れるサバ、カサゴ、イシモチの外道の魚。みんなおいしい魚です。
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マサバ:水中で走るので、掛かったら一気に巻き上げることが必要な魚。もちろん食味は最高。しっかり血抜きを施した新鮮な自家製しめ鯖は、釣り人にしか味わえない

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カサゴ:岩礁のある海底にいる魚、釣れる大きさは15~35㎝。有名な高級魚で、味噌汁、鍋、唐揚げなどレシピはいろいろ。30㎝以上の大物は刺身がオススメ

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イシモチ:アジより少し深い海底に生息し、大きさは15~35㎝。白身であっさりたおいしい魚。切り身にして天ぷらにすると驚くほどおいしい


ただサバは40センチ以上の大物もいて、針に掛かると左右に泳ぎ回り、周囲の釣り人の仕掛けに絡まってしまうことがあります。左右に走る魚が掛かった場合は、サバの可能性があるので、リールを素早く巻き、一気に上げるとトラブルなく釣れます。
 
 
後編に続く!


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