すき家のうな牛


どうも、ご存知、”すき家のうな牛がとてつもなく大好き”でお馴染みムーディ勝山です。
なんであんなに美味くて安いものがこの世に存在するんでしょうか?

脂のノリがよく

適度な焼き目のついた肉厚なうなぎ

うなぎにつけた甘めのタレが染みたホカホカのご飯

これらを一緒に頬張ると

とろけるような柔らかさ、香り、幸せな美味しさが口の中に充満します。

その隣に、ご飯の上にフワリと横たわるジューシーな牛丼を、
まだうなぎが残っている口の中に放り込む。

鰻と牛肉を一緒に食べる事で生まれる、「なんかイケナイことをしているんじゃ‥」
という背徳感が美味さを倍増させる。

喉が詰まるほどうな牛を一気呵成に頬張った後に、
流し込むように飲むキンキンに冷えたスーパードライのロング缶!

‥‥かぁっ!
‥‥悪魔的にうまい‥‥!!!


さて、うな牛のように二つが交わる事もありますが、一つだった物が二つに分かれてしまう事もあります。
そう、かつてのドイツのように。
(さあ、強引にここまで持ってくることに成功しました)



かつて、第二次世界大戦で敗れたドイツは、ベルリンの壁が象徴するように二つの国に分かれた。
だが、そこにいた人々は自分の国を愛する者同士でありながら、袂(たもと)をわかち、相容れることはなかった‥‥。
そんな歴史を、ずば抜けたセンスで描いたマンガがあります。

『東独にいた』


面白いマンガがあると、マンガ好き仲間の”麒麟の川島さん”にいつも連絡するんですが、
この『東独にいた』を読んだ時は、読み終えた瞬間にLINEしました!

「川島さん! とんでもなく面白い漫画ありました!!」

僕のオススメした漫画はいつも必ず読んでくれるので、
その内、『ラヴィット』あたりで『東独にいた』の特集が組まれる日が来るかもしれません。

物語の舞台は、ベルリンの壁で一つの国が真っ二つに裂かれた世界。


街中には秘密警察が目を光らせる、ナチス時代をも凌ぐ国民監視国家・東ドイツ。
店に並ぶ食材は小ぶりでみすぼらしく、ジャムの瓶も再利用で白く摩耗している程、豊かとは言えない社会。

そんな中、小さな本屋を営む青年に恋心を抱くアナベル
彼の本屋を訪れる時は、着痩せする服を選び、苦手なハイヒールを履いていく。

少し頬を赤らめて、握りしめた2枚のチケット。

「この間のベルリン国際映画祭で金熊賞をとったやつあるでしょ?
 チケットが2枚あるから今度、、観に行かない‥‥?」

「‥‥もちろん」

「かわいい!! 小粋なジャズでもかけて欲しい!!
そうか、この漫画はこんな時代の中でも、素敵な恋をする男女の物語か?」
と、思った方は大きな間違いです。

彼女は彼に嫌われたくないが為に、自分の職業を言えずにいたのです。

自分は軍人だということを‥‥
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↑アナベルの職業はなんと、軍人‥‥!


ここまでの設定で、既にとてつもなく面白いんですが、ここにいくつか
のっかてくる設定が「東独にいた」を更に面白くさせるのです!

「多目的戦闘群、通称”MSG”と言われる超人部隊」


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最小の戦闘単位で敵の要衝を叩くため、国家主導のもと行われた身体改造。

彼らはこう呼ばれていた。

神軀兵器(しんたいへいき)と。
↑超人的な身体能力を兵器に転化‥‥!

当時の息遣いが聞こえるほどリアルな社会描写を描いていたかと思うと、
急にめっちゃ漫画な設定!!!

要は『サイボーグ009』や、『DRAGON BALL』の人造人間みたいなものでしょうか。

この神軀兵器が出てから分かりましたが、『東独にいた』は、

極上のバトルものでもあるでもあるんです!!

反政府組織と、このMSGとのバトルがめちゃくちゃ面白い!

人海戦術や緻密な作戦を立てる反政府組織に対して、
MSGは新軀兵器の人間を超越した身体能力でそれらを蹴散らす。
固唾を呑むスピード感。

そして、反政府組織もMSGも一人一人が信念を持っているから、キャラクター全員が立っているのも面白いポイントなんです。

魅力あふれるキャラクター


MSGを相手に、何人もの仲間をやられた反政府組織。
戦闘部隊がやられ、偵察部隊が、仲間の救出か撤退かを選ぶシーンがあります。
撤退をすれば情報を持ち帰ることができる、救出に行けば敵わないまでも助けることができるかもしれない。
この葛藤を描いたシーンは、最高です!

↑アナベルを襲撃した反体制組織。圧倒的戦力差の前に、瀕死の隊長を見捨てるかどうかの判断を迫られてしまう。

さらに、ここでは明かしていない本屋を経営する彼に関する「とある」秘密があるのです‥‥。
それは‥‥『東独にいた』を読んでのお楽しみです! 是非ご一読してみてください!


そして、「すき家」のうな牛も食べてみてください。






つづく


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