ヤンマガとファッションが融合！
多くのファッション誌で活躍するスタッフを迎えてお送りする大好評企画「ヤンマガファッション劇場」！

今週もヤンマガをおしゃれに着こなします。

「ヤンマガファッション劇場」もおかげさまで第4クール突入！

今回の企画の作品は、古谷 実先生の『グリーンヒル』。バイクに惹かれる若者たちと彼らが所属するバイクチーム「グリーンヒル」のちょっとヤバめのオトナたちを、バイク大好き芸人として知られるチュートリアルのお二人が演じてくれました。

先週の福田さん×伊藤 茂に続き、今週は再び徳井さんが登場！

主人公・関口は怠惰な大学生活を送る中、バイク乗りの女性・ミドリちゃんに一目惚れ。同じ大学の同級生である“しのびだ”がミドリちゃんと同じバイクチーム「グリーンヒル」であることを突き止めると、免許も持たないままそのチームに入会。

そこに待ち受けていたのはリーダーの岡ミドリ（注：前述の女性とは異なるキャラクター。こちらはおじさんで、準主役）や伊藤 茂といった強烈な個性を持ったちょっとヤバいオトナたちだった......。

バイクを通して若者とオトナの交流を描いたグリーンヒル。無気力で退廃的だけど青春という後ろ盾の中、どこか充実した日々を送る学生と、将来への不安や孤独を抱えるオトナになりきれないおっさんたち。

その二つの世界の交錯がギャグやファンタジックな要素を織り交ぜつつもリアルに描写されています。

そして連載当時の世相を感じられるパワーワードの連続は爆笑不可避！
今なお新鮮味を感じながら読むことができる、古谷ワールド全開の作品です。 

一言で言うと超ド級の変態。スケベ。卑屈で小心者で性格も自他共に認めるネジ曲がりまくった情けないオトナ。

だけどボンボンなので無職ながらワンルームマンションに居住し、ハーレーダビッドソンを乗りまわすなどアッパーな生活を送る。つまり一言では全然収まりきらない超ヤバめな大人、それが今回のファッションリーダーとなる岡ミドリ。

ちなみにもうお気付きの方もいらっしゃると思いますが、バイクチーム「グリーンヒル」のリーダーである彼の名前を英語にしたのが、チーム名の由来です。

1週目、2週目のクールなスタイリングとは一線を画す、グリーンヒルらしいキワモノキャラのファッションをご堪能ください！

前回の関口はライダースを使ったバイカーたちの王道スタイルということで、しっかり洒脱なバイカースタイルのチュートリアルとなったのですが、今回のコレは、一体全体どうやってチュートリアルにしたらいいものか（笑）。 

ここまできたらもはや説明は不要です！ファッションは自己表現であり自己満足でもあります！己の感覚を信じて、感じるがままに自由に着て楽しもう！

さすが岡ミドリ。定石通りにはいかない型破りな男でした。 

......なんて終わり方は、ヤンマガファッション劇場の名にかけてできません！ちゃんとチュートリアルしていきますよ。

それにしても掛け値なしの変態である岡ミドリのスタイルを、まさか徳井さんにお願いすることになるとは......。 

なんて恐縮しつつも、実はどんな化学反応を起こすのかワクワクしていました。そしたら見てください！この格好を。

どこをとっても主張しかない超個性派アイテムを盛り込んだにも関わらず、しっかりとスタイリングされています。徳井さんのポテンシャル末恐ろしい（脚長っ）！

「もちろん着たことないですし、自分ではまず選びません」と断言（そりゃあそうだ）。

さらに 「この格好をしたら、この服を着てるっぽい行動をとるでしょうね！コインパーキングの隅に腰掛けてワンカンするとか」と続けます。

さすがイケメンながら変態キャラでならした徳井さん。 瞬時に岡ミドリの行動パターンを鋭く考察していますね！

正直、今回のアイテムは着る人を選びます。ハードなクラッシュ加工のベスト＆強インパクトのプリントロンT＆常人の理解を超えたデザインパンツと、3ピース全てが超個性派アイテムのオンパレード。

だけど実は作中での岡ミドリは、ハードボイルドなバイカーを気取っておりコテコテベーシックなバイカースタイルがほとんどなんです。

小心者ゆえにマウントを取りにくる歪んだ性格のせいか、単純に頭の秘密（ヅラ）が見せる幻なのか、変態的な服を着ているように見えますよね（笑）。 

その変態性をファッションで表現したのが今回のコーディネート。身も蓋もないことを言うと、 個性派スタイルは定石がなくその人の感性次第といったところなんです。しかし、ひとつ言えるとしたら中途半端にしないということ。

インパクトあるアイテムをポイント使いするのは普通の着こなしです。それに対して個性派コーデは足し算のコーディネート。中途半端にせず個性派アイテムを盛り込んだ方が、かえってまとまりが生まれるのです。

さらに言うと、今回はバイカースタイルという軸があり、その軸に肉付けするように個性的なアイテムを足していきました。何かひとつ軸となるテーマがあると個性派アイテムはより着やすくなりますね。 

ちなみに徳井さんのこのスタイルを見た福田さん、ニヤニヤしながら「お前そんな服持っとったよな？」と一言。 それに対して徳井さん「持っとらんわ！持っとったら言っとるわ」とまるで漫才のような掛け合いで、撮影現場を和ませてくれました。 

2週に渡って対極にある「王道」と「変態」、ふたつのコーディネートを難なく着こなしてくれた徳井さん。さすがの一言です！ありがとうございました！

ロングスリーブTシャツ¥19,800／[USED]（セーラーズ）、パンツ¥25,800／VERSACE [USED]（ラボラトリー/ベルベルジンアール）
※ベストは別途記載。ブーツはスタイリスト私物 

背中にグリーンヒルのチームロゴの入ったデニムベストを愛用していた岡ミドリのトレードマークといってもいいアイテム。

ここでは袖を外して全体にハードクラッシュ加工が施されたデニムジャケットをセレクトしています。黒のスキニーに、黒のオーバーサイズのパーカ。その上にこれを羽織ったらそりゃあもうカッコいいでしょう！だけどそうじゃないのが岡ミドリスタイルの魅力でもあります。

着る際はどこかに引っ掛けないようにだけご注意くださいね。電車で隣の人の荷物に引っ掛かった時の気まずさと言ったら......。 

カットオフデニムジャケット¥6,400／LEE [USED]（セーラーズ）

盛り上がりを見せる『グリーンヒル』企画も残すところ福田さんの残り一週分！最終週はここまでの3週のディープインパクトなキャラとは異なり、一番まともで影も薄いあのキャラが締めてくれます。
しかしながら、またしても福田さんのカメレオンっぷりに舌を巻きますよ。乞うご期待！

人気芸人が続々登場するヤンマガファッション劇場、過去の記事はコチラ！

古谷実先生のレジェンドギャグ漫画『稲中卓球部』もヤンマガWebで読めちゃいますよ。

PROFOLE
徳井義実と福田充徳によるお笑いコンビ。「妄想漫才」と呼ばれる新しい漫才の型を産み出し『M-1グランプリ2006』で審査員全員の票を獲得、初の“完全制覇”で優勝。『キョートリアル！コンニチ的チュートリアル』（KBS京都）、『しゃべくり007』（日本テレビ）、『人生が変わる1分間の深イイ話』（日本テレビ）などに出演中。また活動自粛中だった徳井が『今夜くらべてみました』（日本テレビ）に復帰、ライブ配信プラットフォーム「Mildom」の自宅ゲーム部にてケンドーコバヤシとの新番組『ケンコバ・徳井の妄想ゲーム研究所』の配信が開始されるなど話題に。

STAFF
Photo：RIKKI（SANJU）
Styling：RYOHEI MIZUNO
Hair&make-up：AKIHIRO MOTOOKA
Text：546 OKAMOTO

SHOP LIST
ラボラトリー/ベルベルジンアール ☎︎03-5414-3190
セーラーズ ☎︎03-5306-6887