頭文字D』の系譜を継ぐ新公道最速伝説『MFゴースト』。その担当者であるにも関わらず、クルマのことをまったく知らない若手編集者ウワイ。そんな彼の力になるべく、クルマライター・アンドーが立ち上がった。クルマと、クルマを通じた“モテ道“を学ぼうとする男の成長物語、第9回!

※こちらの記事の情報は2019年ヤングマガジン26号発売時のものです


第9回 ウワイ、初のスーパーカー試乗でたじたじ の巻


入社2年目の若手編集部員ウワイ。
これは、時代の波に乗れない彼がクルマを乗りこなすまでを描いた物語である―――


〜登場人物紹介〜

ウワイ
ヤンマガ編集部期待(?)のルーキーにして、『MFゴースト』の新担当。勉強はできるがクルマのことはさっぱりという“さとり世代”。 


・クルマライター アンドー
自動車メディア業界で暗躍するフリーの編集ライター。風貌も発言もうさんくさいが、クルマに関する知識やクルマ愛は本物。

【あらすじ】MFG決勝で活躍を見せるクルマが登場!それは、カナタの兄貴分、相葉瞬が駆ける日産GT-R。本コーナー、史上最高額のモンスターマシンを前に、ウワイの興奮も最初から最高潮だ。

ウワイ
今日はいよいよ、『MFゴースト』本編に登場するスーパーカーに乗れるんですね!
アンドー
ああ、なにせ登場モデルはどれも高価格だからね。
 

今回の試乗車


日産 GT-R(NISMO) 1870万200円(2017年モデル)
190425mt0057.jpg 365.2 KB
世界トップクラスの性能を備えた " 毎日乗れる " スーパーカー
190425mt0021.jpg 390.66 KB
日産のフラッグシップスポーツ。今回の試乗車は17年モデルで、すでに19年モデルが発表済み。


190425mt0073.jpg 267.64 KB
「丸目4灯ライトがスカイラインの伝統だと聞きました!たしかに威厳があります!」(ウワイ)


ウワイ
え、このクルマ、約1800万円もするんですか?
アンドー
そう、俺たち庶民がどう逆立ちしたって買えないクルマだ。しかし(本編でGT-Rに乗る)前園は金持ちなんだろうか。セレブっぽい雰囲気は感じられないのだが……。
ウワイ
それはどうでもいいじゃないですか(笑)。ともかくGT-Rです! 現在の国産車で「最も速いクルマ」なんですかね?
アンドー
他にNSXもあるし、これから新型スープラだって出るから、「最速クラス」と言っておこう
ウワイ
それにしてもカッコいいっす。完全にオーラ出てます。
アンドー
デビューから10年以上経過しているとは思えないよな。数年ごとに小変更は加えられてきたが、古臭くないのは素のデザインが秀逸なんだろう。
ウワイ
単純にあまり街で見かけないから新鮮なのでは?
アンドー
それもある(笑)。しかし、これだけワイド感があって戦闘的な雰囲気のデザインは他にないぞ。
ウワイ
ところでこのニスモってのはなんなのでしょう?
アンドー
1800万円のクルマに乗ろうっていうのに、勉強が足らんな。「ニスモ」とは日産のスポーツブランドで、日産車のパーツやカスタマイズモデルを販売している。日頃はモータースポーツ活動もしていて、その技術力と完成度は一級品だ。
190425mt0301.jpg 506.08 KB
ここだけですごい値段なのだ!
「専用チューニングが施されたビルシュタイン製サスに、巨大なキャリパーが装着されたブレーキ、大口径アルミホイールに太いタイヤと、性能も凄いが部品価格も凄いぞ!」(アンドー)


ウワイ
では、スーパーカーがさらにスーパーになっているということですか!? 石原さとみが巨乳になったくらいの衝撃ですね!
 
アンドー
石原さとみなら巨乳じゃなくても十分だろうよ。
190425mt0253.jpg 354.78 KB
専用デザインのレザー仕様レカロ!
「とんでもなくスポーティなクルマなのに、レザー仕様のレカロシートが搭載されていたり、内装はしっかり高級感があります。ストイック過ぎない部分がいいですね!」(ウワイ)

ウワイ
ところでニスモじゃないGT-Rはおいくらですか?
アンドー
1000万から1200万円くらいだ。
ウワイ
けっこうニスモと差がありますね……。
 
アンドー
いやいや、そんなの絶対買えない君が気にする必要ないだろう。
ウワイ
けど、石原さとみとベッドインして服を脱がした時に、BカップかDカップかの違いは大きいですよ。むむむ……。
アンドー
一生夢見とけっつーの! ニスモか標準車かという選択は、その道を極めし勇者だけが悩める部分なのだ。
ウワイ
では相葉は勇者なんですね。
アンドー
ああ、勇者だとも。ジャパニーズスーパーカーが世界のスーパースポーツに太刀打ちできるのか、日本人としては気になるところだ。てか、そろそろ試乗しよう(笑)。



いざ、試乗!


こんなの初めて!
「圧倒的に速いはずなのに4WDらしく安定していて、体感的には速いのか遅いのかよくわからない、なんだか時が止まったように感じました。乗り心地もそれほど悪くありません!」(ウワイ)


ウワイ
な、なななな、背景がすごい速度で後ろに流れていきます! と、とんでもなく速いんじゃないですかコレ!?
アンドー
狂ったように速いうえに、メカニカルな乗り味というか、精密機械をいじってるような感覚があるだろう?
ウワイ
それだけ高精度なクルマってことですね!
アンドー
価格なりの超高性能技術が詰め込まれているんだよ。きっと一般道じゃ全性能の3割も味わえないんじゃないかな。


ウワイと学ぼう!GT-Rの歩み

P2_001_初代GT-R.jpg 57.4 KB
GT-Rの原点は1969年の「ハコスカ」にあり!
スカイラインのハイパフォーマンスモデルとして誕生したのがGT-R。元祖は「ハコスカ」と呼ばれた3代目スカイライン(4ドア)に設定された。
P2_002_R32GT-R.jpg 80.01 KB
数々の伝説を打ち立て、いまだに大人気のR32
4代目に設定後、16年の時を経て、1989年に復活したのが、現在も高い人気を誇るR32型(8代目)のGT-R。ツーリングカー選手権で最強を誇った。
P2_003_R34GT-R.jpg 98.92 KB
R34型は直列エンジンを搭載した最後のモデル
R33型の後、R34型にも設定されたGT-Rは、最後の直列6気筒エンジン搭載車となった。次期型(V35)でスカイラインは大きくイメチェンすることになる。
P2_004_V35GT-R.jpg 43.92 KB
スカイラインの名を取り去った現在のGT-R
ベースモデルだったスカイラインと決別し、グローバルに通用するスーパースポーツとして生まれ変わった。日常で使える乗りやすさを特徴とする。



『MFゴースト』好評連載中!