何に誘ってくれてんねん


先日、あるコンサートを観に行きました。

それは、「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を観ながら、映画で流れる音楽をオーケストラが生演奏してくれる」というコンサートでした。

聞いたことない種類のコンサートです。

気になった私は、先輩のフットボールアワーの後藤さんをこのコンサートにお誘いしてみました。

お誘いした結果、なんとその日のスケジュールを押さえてくれました。
日本の皆さんごめんなさい。
僕のせいで後藤さんを見れない日が一日できてしまいました。

当日。

「何に誘ってくれてんねん」と、文句をうだうだ言う後藤さん。
後藤さんはこういう時、大体うだうだ言います。

以前、映画『鬼滅の刃』にお誘いした時もそうでした。

「何に誘ってくれてんねん」

「後藤さん。鬼滅の刃の映画、かなり感動するらしいけど大丈夫ですか? 泣かないですか? 」

「アニメで泣くかえ」

そう言っていた後藤さんですが、始まったら予告の『ドラえもん』で泣いていました。

早い早い。
まだ本編始まってもない。
『ドラえもん』の予告で泣く先輩、見たくないねん。

そんな前科があります。

合流してコンサート会場に。
会場には熱狂的なファンの方でしょうか。
ドクやマーティンのコスプレをした人なんかもいて、盛り上がっています。

そして席に着くと、暗くなり、オープニングを飾るべく、舞台上のオーケストラの演奏が始まりました。

パッと横の後藤さんを見ると、チワワぐらい目がウルウルしています。

何しとんねん。

また映画始まる前に泣きそうになってるやん。

「最初のオーケストラの演奏が始まった時、グッときてもうたわ」

コンサート後、被告はこう述べていました。

また気になる催しがあれば、後藤さんを誘ってみたいと思います。

『僕は君たちを支配する』


気になる催しもありますが、気になる漫画もどんどん出てきますね。

漫画好きの皆さん、この作品はご存知ですか?



1巻を読ませて頂いたんですが、こ、これ‥‥めちゃくちゃおもろいやないけ!!!

あまりのおもしろさに強めの関西弁が出てしまいました。

簡単に説明すると、同窓会で久し振りに集まったかつてのクラスメイトたち、男1人と女7人がとある空間に閉じ込められてしまい、外に出られなくなってしまった。
その中の男1人が、実は「超ドS」だった‥‥というお話です。

おもしろい設定!!!

脱出できない無人島や閉塞空間を描いた作品は沢山あります。
大体、食べ物をめぐって争いが起きたり、女性が襲われたり、派閥が生まれたりして物語を展開させていきますが、「唯一の男がSだった」というこの設定はなかったんじゃないでしょうか?
さらに作品のタイトルが『僕は君たちを支配する』だなんて‥‥コレは物語の結末まで見逃せないし、左に受け流せない。

あらすじはこちら。

同窓会のために訪れた母校が、前触れもなく閉鎖空間となった。泣いても叫んでも出られない。26歳無職の佐藤ハルカは、7人の元同級生女子たちと協力して生き残りを目指す。やがて、極限状況は彼女たちの心を蝕んでいき、ハルカの秘めた欲望が牙を剥く――。

ありがとう、いいあらすじです。


学校に閉じ込められた8人。

どんな展開になっていくのかワクワクがとまらないですが、注目したいポイントは、唯一の男性である佐藤永(ハルカ)が”無職”という所。

ハルカは学生時代はイケイケの生徒だった。
クラスの中心で正義感もありイジメも止めるようなタイプ。
そんな彼が、この閉鎖空間では唯一の無職。
手に職もない特技もない彼ができるのは力仕事ぐらい。
自然と、この女性だらけの閉鎖空閑でヒエラルキーの下位になっていくのです。


そんな状況も受け入れ、イジられてもヘラヘラするハルカ。

ヒエラルキー最下層にいるハルカが、一体どうやって彼女達を支配していき頂点に君臨するのか‥?

「ムーディの受け流せないポイント」


それではお待たせしました、「ムーディの受け流せないポイント」!!!(誰も待ってない)

唯一そんなハルカに、「超ドS」の素質を見出し、体の関係を持つ超ドMのみもり。


1巻を読むと、ハルカの超ドSに関しては「本人はまだその素質に気付いていないだけ」みたいな雰囲気があるんですが、みもりとの営みではしっかりと「プレイ」しています。


なんで引き出しの中に首輪が入ってんの!!!

通常状態でコレ?
ハルカが本気を出したらどうなるんだ‥?

とんでもない逸材ですよこれは!

2つ目の受け流せないポイント!!!

「とんでもない早さで才能を開花させていくハルカ」

こっそりと、みもりがハルカを「処理」してあげている時です。
口の中に溢れたソレを、床に零した瞬間にハルカのスイッチが入ります。


頭を押さえつけての命令!!!
これが少し前まで自覚がなかった奴だと‥‥?
ナメック星の時の悟空より成長が早いです!!!

受け流せないポイント3つ目!!

「誰にも気付かれないで進む支配」

普段のハルカはとても良い奴なのです。
喧嘩も仲裁する、進んで仕事も手伝ってくれる、文句も言わない。
そんな奴が、誰にも気付かれないように支配していく‥‥。

まるでメタルギアソリッドのソリッド•スネークです。
ハルカの声も想像では一瞬、大塚明夫さんになりました。

この支配というのは、腕力で押さえつけるようなものではありません。
言葉や周囲の雰囲気を巧みに操り、その人を支配していく。


その様は正に、

「調教」

というのが正しいんじゃないでしょうか。

「調教」でその空間を支配していくストーリーは、下手な怪談よりもよっぽどゾクゾクします。

まだまだしばらく暑い日が続きそうな今年の夏に、手に取って頂きたい一冊です。


つづく

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