アカイリンゴ 禁断の合法TVドラマ化!! 小宮璃央(犬田光) × 新條由芽(宇宙美空) スペシャルインタビュー!!!

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性行為が違法となった日本を舞台としたエロティック・サスペンス『アカイリンゴ』。本作がなんと、禁断の実写ドラマ化決定!
主人公・犬田光役の小宮璃央さん、ヒロイン・宇宙美空役の新條由芽さんにインタビューを行いました!


「本当に地上波で放送できるの?」


――『アカイリンゴ』は、お二人のイメージを覆すような、刺激的な設定の作品ですね。

小宮 僕も最初に原作を読んだときはまず、「本当に地上波で放送できるの?」って思いました(笑)。でも、一読者としてはなんの抵抗もなく、むしろ夢中になって読んでしまいましたね。マンガでしか得られない非日常の楽しさがここにはあるし、役者としても挑戦しがいのある作品だな、と。

新條 私も最初、マネージャーさんから口頭で内容を聞いたときは「えっ?」て感じだったんですけど(笑)。とりあえず原作を読ませてほしい、と手にとってみたら、ものすごくおもしろかった。とはいえ、これを実写化するとどうなるんだろう、という不安はやっぱり、ありました。

小宮 どう演じればいいのかも、最初は想像がつかなかったよね。放送されたときの世間の反応もどうなるんだろう、と。

新條 そう! でも、撮影にはインティマシー・コーディネーター(※性にまつわるシーンの制作にあたって、専門知識をもとにメンタル面も含めたケアを担当する専門家)の方も入ると聞いていたし、そんな現場を経験できる機会なんて、なかなかない。不安だし、わからないことだらけだけど、挑戦してみたい、という気持ちが強く生まれて、すぐにやりますとお返事しました。

小宮 僕も同じで、不安より、好奇心のほうが勝った。お話をいただいたからには、やるしかない、って。


過激なシーンの裏で表現しようとしたこと


――小宮さんが演じる主人公の犬田光は、性行為が禁じられた社会で、父親と同じ厚生労働省性行為取締官(セトリ)になりたいと、東大をめざす高校生です。

小宮 最初に読んだときは、意志の強い真面目な子だなあと思ったんです。悪友の志場にいざなわれ、裏社会に足を踏み入れ、性行為の誘惑に幾度となく駆られながらも「自分は絶対にやらない。セトリになるんだ!」と信念を貫き通しているから。でも‥‥演じてみてわかったのは、けっこう、流されやすい子なんですよね(笑)。

新條 確かに(笑)。ぐいぐい迫られたら断り切れないというか。

小宮 高校生なんだから、それが普通なんだろうけど、ピュアなんだよね。幼なじみの水瀬とのシーンでは、特にそれを感じる。水瀬も真面目だから、これまではお互いに恋愛っぽい空気にはならなかったけど、ウチュラ(宇宙美空)の登場をきっかけに関係性が少しずつ変わって、どんなに理性的になろうとしても心と体がついていかない。そんな自分に戸惑う葛藤も、過激なシーンの裏でしっかり表現しようと、監督とも、水瀬役の川津(明日香)さんとも話しました。

新條 人を好きになるのも、好きになったら触れたいと思うのも、あたりまえのこと。だけどこの世界では、キスは違法じゃないけど、いずれ性行為に至るものとして、グレーゾーンの扱いを受けているから、恋愛そのものが危険視されている。でもだからといって、誰かを好きになるのを止めることはできないという葛藤が、キャラクターごとに違う描かれ方をしているのも、おもしろいよね。

小宮 性欲と愛情の区別がつけられないからこその「これは本当に〝好き〟ってことなのか‥‥!?」とかね。



――そんななか、「ただ気持ちのいいことだけがしたい」という、新條さんが演じるウチュラは、作中でも異色の存在ですよね。

新條 原作の最新刊を読んでも、いまだに、彼女の目的は明かされていない。でも、もしかしたら彼女自身、わかっていないのかもしれないなあとも思うんですよね。私なりに、彼女がどうしてそういう行動をとるのか、想像しながら演じてはいますけど、それよりも視聴者の皆さんに「わけがわからないからこそ気になってしまう」と思わせるような、不思議な魅力をまとわせたいなと思っています。


――役作りために、人生で初めて、金髪にしたとか。

新條 そうなんですよ。自分でもだいぶ見慣れて、なじんできたなと思うんですが、金髪って維持が大変なんだなと初めて知りました。すぐに頭頂部に地毛が見えてしまって、撮影のためにはこまごま、染め直さないといけなくて。

小宮 場面のつながりがおかしくなるもんね。そっか、そんな苦労が。

新條 あと、私はこれまで元気な役を演じることが多かったので、身振りも自然と大振りになっていたのですが、ウチュラは物静かな子だから所作が雑にならないように気をつけていて。いろんな意味で、これまでの現場とは意識が違う気がします。どんなに過激な言動をしていても、ウチュラって不思議と品があるから。それを壊さないようにしたいな、と。

小宮 僕は、わりと真面目な役を演じることが多かったから、本来の犬田に関してはそんなに苦労はしなかったけど‥‥性行為のシーンは、やっぱり難しいよね。見てくださる方の目を惹くように、わかりやすく表現するためには、どんな表情と動きをすればいいんだろう、どんな声を出せばいいんだろうと。

新條 犬田は、まじめだからこそ、理性が吹っ飛んだときのギャップが激しいもんね。現場で、とにかく全力で振り切った演技をしようという小宮くんの気概をひしひしと感じています。それを見るたび、私も頑張らなきゃと思う。

小宮 まさに、犬みたいになっちゃうシーンもあるからね(笑)。そこはぜひ、楽しみにご覧いただければと思っています。

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犬田光役・小宮璃央


こんな新條由芽は見たことがない!


――今、まさに撮影の真っ最中とのことですが、印象に残っている場面はありますか?

小宮 クランクインの日に、犬田の悪友・志場と彼女の奈々ちゃんが屋上でディープキスをする場面を撮影したんですが、それは衝撃的だったな。見せつけられた犬田が「キスはセックスへのゲートウェイ行為だぞ!!」と叫ぶんですけど、僕自身も「何やってんだよ、だめだよそんなことしちゃ!!」って気分になっちゃった(笑)。もともと、現場入りしたら自然と演じる役に心が寄っていくタイプではあるんですけど。

新條 私はやっぱり、高校の美術室で犬田とアレコレするシーンかな‥‥。視聴者の方に「なんなんだこの子は」と印象付ける最初のシーンだし、彼女の得体の知れなさをしっかり表現したいとも思ったから。

小宮 こんな新條由芽は見たことがない! ってファンの皆さんもびっくりすると思う。

新條 恥ずかしがったとたんにつまらないものになってしまうと思うから、私も小宮くんをならって、振り切って演じるようにしています。そういう意味では、作中でいちばん絡む犬田と水瀬を演じる二人が、以前からの顔見知りだったというのは、助かったかも。


――知り合いゆえの気恥ずかしさ、というのはなかったんですか?

新條 それを通り越せる相手でよかったというか(笑)。わりと人見知りするタイプなので、初対面の方を相手に身体を触るのは、やっぱり、演技とはいえ気を遣っちゃう。でも小宮くんと川津さんは‥‥。

小宮 おもしろおかしくできるところがあるよね。壇田先生役の森咲(智美)さんとの絡みでは、お芝居とはいえすみません‥‥ってお互いに気を遣っていたんだけど、そういえばウチュラとのシーンではそんなやりとりしたことがないなって後から気づいて(笑)。

新條 お互いにね。はじめてのインティマシー・シーン(性的シーン)で、そういう気安さをもてたのは、ものすごくありがたかった。

小宮 あとやっぱり、今回は、インティマシー・コーディネーターの方が入ってくださっているのが、いちばんの安心感だよね。日本には二名しかいないうちのお一人が一緒にドラマ制作に関わってくださっている、そんな現場に若いうちに携わることができたのは大きな経験だなと思います。緊張しない、なんてことはないけど、でも、心にゆとりをもって臨むことができる。

新條 表現は過激だけど、安心して、性的なものに接することができるというのは、すごく大事だよね。私も、日々、勉強だなあと思いながら現場に通っています。あと、壇田先生の色気の醸し方には、学ぶことしかない‥‥!


――犬田たちの通う高校の教師でありながら、裏では性行為に溺れているという、彼女も過激なところのあるキャラクターですよね。

新條 私は壇田先生と絡むシーンも多いので、大人の色気ってこういうことをいうんだ、と圧倒されています。やっぱり、大事なのは所作なんですよね。ふとした瞬間の表情はもちろんのこと、セリフを言う前に唇を少し嚙むのを見たときは「ひゃー!」ってなりました(笑)。

小宮 そんな表現してたんだ。

新條 しかもそれ、無意識だったみたいで。カットがかかったあとに監督が「今のめちゃくちゃよかったよ!」って言ったら「え、私、いつ唇なんて嚙みました?」って。そんなことある!? ってやっぱり圧倒されて、森咲さんみたいな演技のできる大人の女性になるのが、今の私の目標です。

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宇宙美空役・新條由芽


――今作は、女性それぞれが違った色気を醸しているのも、魅力ですよね。

新條 そうなんですよ。私も、いちおう撮影の前に、ボディメイクは頑張らなきゃと思って、家で筋トレしていました。ウチュラは線が細そうなイメージだけど、ただ細いだけではたぶん色気は生まれない。健康的にメリハリのついた身体じゃないといけないだろうなと思って、しなやかな線が出せるよう頑張りましたね。

小宮 すごい。僕は、普段から欲望のまま生きているから。欲望のままに食べ、欲望のままに寝る生活(笑)。


――運動はしないんですか?

小宮 とくに痩せたり鍛えたりするためにはしないですね。ただ、歩くのが好きで、ポケモンGOをしながらひたすら歩いているので、自然と有酸素運動はしているかもしれない。

新條 まあ、犬田もそんなに鍛えているようなキャラじゃないしね(笑)。

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今の時代ならではの「疑似体験」


――作中で、性行為取締法ができたのは15年前。最初から禁じられている犬田たち以上に、許されていた時代を経験していた大人たちが苦しいんじゃないかなと思います。

新條 私たちが演じる高校生とは違うベクトルの話が進行していますよね。原作では、セトリであるはずのお父さんも、かなりの葛藤を抱えていますし‥‥。

小宮 犬田にとってみれば、両親の世代は性行為で生まれてきたはずなのに、どうして自分たちは同じことをしてはいけないのか、納得できないのがいちばん苦しいですよね。かといって、お父さんやお母さんも、なんでだめかと聞かれても、法律で決まっているからとしか答えられないし‥‥。昨日まで当たり前だったことが急に禁止されるって、ものすごく理不尽な苦しみだろうなあ、と思います。


――お二人は、今、何を禁止されたらいちばん困りますか?

小宮 なんだろうなあ。でも実際、コロナ禍になってから僕たちはそういうことを疑似体験している気がするんですよね。旅行しちゃいけないとか、大人数で集まってごはんを食べちゃいけないとか。

新條 確かに!

新條 私は、マンガを禁止されたら絶望する。

小宮 それは僕も、無理。でも、ありそうで怖いよね。教育に悪いからって施行されるマンガ取締法。

新條 ありそう! でもそんな未来、無理。耐えられない。


――お二人はふだんどんなマンガを読むんですか?

小宮 僕は、実をいうと『アカイリンゴ』みたいな過激なテイストの作品もけっこう読んでいて。『ノ・ゾ・キ・ア・ナ』も好きですし‥‥。

新條 私も読んだことある。おもしろいよね。

小宮 『ONE PIECE』や『NARUTO』、『僕のヒーローアカデミア』や『GANTZ』も好きですし、主人公が成長していく系のマンガを読むことが多いかな。最近読んでめちゃくちゃハマったのは『蟻の王』と『囚人リク』。『蟻の王』は、Twitterで試し読みが流れてきたのを読んで、まんまとつられました。最近、そのパターンが多いです。ツイートで流れてきた四枚画像の試し読みツリーにつられて、そのまま電子書籍を買ってしまうという‥‥。

新條 わかる。私、これまで『ONE PIECE』を読んだことがなかったんだけど、ワノ国編の手前まで無料配信されているのをTwitterで知って、読んでどはまりして、そのまま既刊104巻を一気買いした(笑)。

小宮 あれ、ずるいよね‥‥。ずるいけど、つられちゃうよね‥‥。そんなふうに、とにかくマンガが好きなので、『アカイリンゴ』も原作を最初に読めたことで、逆に僕は出演のハードルが下がったのかもしれない。めちゃくちゃおもしろいこのマンガをドラマ化するなら、出てみたい! って。最初は不安もあったけど、今は犬田であることがすごく楽しい。役ごとに、まるで違う気持ちを育てることができるのは、やっぱりこのお仕事のおもしろいところですよね。

新條 そうだね。ウチュラは、つかみどころのないキャラクターなうえに、お手本にする誰か、みたいなのも思い浮かばないから、一からつくりあげていかなきゃいけないのがすごく大変だけど、自分なりに彼女の解像度を少しずつあげていく作業を楽しんでいます。

小宮 シーンを重ねるごとに、芝居が進化しているのを感じるので、僕も負けてられないなあと思うよ。

新條 ありがとうございます。改めてこういう話をするのは照れるな(笑)。


――最後に、これからドラマを観る方へのメッセージをお願いします。

小宮 原作ファンの皆さんは「どこまで再現できるの?」って思っているでしょうし、これまでの僕たちを知ってくださっている方は「大丈夫なの?」って不安になるところもあると思うんですけど‥‥。「こんな小宮璃央/新條由芽は見たことがない!」という驚きを楽しんでいただけたらいいなと思いますし、僕たちはあくまで、犬田光とウチュラとしてありつづけますので、二人の行く末を見守っていただけたら嬉しいですね。

新條 一話からだいぶ飛ばしているので、はじめてこの作品を知った方は「どこまでいっちゃうの!?」ってハラハラすると思うんですよ。でも、そんな刺激を見どころとして、楽しんでいただきたいです。

小宮 映画ならまだしも、地上波ドラマでこんな作品は、これまで誰も観たことがなかったはずだからね。

新條 過激だけどピュアな作品の世界観を、実写でどう表現していくのか、どうぞ見守っていてください。

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(取材・文:立花もも 写真:神谷美寛〈講談社写真部〉)
 
 
小宮璃央(こみや・りお)●2002年11月19日生まれ、福岡県出身。2020年3月より特撮ドラマ『魔進戦隊キラメイジャー』(テレビ朝日)でテレビドラマ初出演、スーパー戦隊シリーズ歴代最年少で主演を務める。以降、数々のドラマ、舞台などに出演。主演作には『JKからやり直すシルバープラン』(テレビ東京系)、『永遠の昨日』(MBS系)など。主な出演作に『高良くんと天城くん』(MBS系)、映画『グランギニョール』(2022年公開)など。
 
 
新條由芽(しんじょう・ゆめ)●1998年4月27日生まれ、群馬県出身。『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ系)でドラマデビュー。2019年には名前を伏せて出演していたラジオ『サンセット5』(FM群馬)のコーナー『シークレットアワー』が、ギャラクシー賞・ラジオ部門で奨励賞を受賞。主な出演作に『魔進戦隊キラメイジャー』(テレビ朝日系)、『探偵が早すぎる〜春のトリック返し祭り〜』(読売テレビ系)、ミュージカル『クリスマスキャロル2022』など 。

 
TVドラマ『アカイリンゴ』は、
ABCテレビ(関西)
2023年1月22日(日)スタート 毎週日曜深夜0時25分、

テレビ神奈川(関東)
2023年1月27日(金)スタート 毎週金曜深夜2時00分 ※初回は深夜2時30分

ABCテレビでの放送後より、Tver/GAO! での見逃し配信&DMM TVにて独占配信アリ!!!

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