頭文字D』の系譜を継ぐ新公道最速伝説『MFゴースト』。その担当者であるにも関わらず、クルマのことをまったく知らない若手編集者ウワイ。そんな彼の力になるべく、クルマライター・アンドーが立ち上がった。クルマと、クルマを通じた“モテ道“を学ぼうとする男の成長物語、第14回!

※こちらの記事の情報は2020年ヤングマガジン14号発売時のものです



第15回 ウワイ、ドリフト界の神様に遭遇!接近!助手席試乗! の巻


この春入社したばかりの若手編集部員ウワイ。
これは、時代の波に乗れない彼がクルマを乗りこなすまでを描いた物語である―――


〜登場人物紹介〜

ウワイ
ヤンマガ編集部期待(?)のルーキーにして、『MFゴースト』の新担当。勉強はできるがクルマのことはさっぱりという“さとり世代”。 


・クルマライター アンドー
自動車メディア業界で暗躍するフリーの編集ライター。風貌も発言もうさんくさいが、クルマに関する知識やクルマ愛は本物。


【あらすじ】自動車動画媒体「ホットバージョン」にまたもウワイが潜入!しかも、今回は『頭文字D』で多大なるご協力をいただいた、レジェンド「ドリフトキング」略して「ドリキン」こと、土屋圭市さんの助手席を体験できることに!サービス精神満点の超絶ドライビングテクニックにウワイはKO寸前だ!


ウワイ
師匠、「ヒカキン」って聞いたことあります?
アンドー
ああ、ユーチューバーな。
ウワイ
あれれ、なんか違うな……。「スナフキン」?いや、そうそう「ドリキン」さんだ!
アンドー
な、なんつー間違いを!「ドリキン」こと土屋圭市さんといえば、ドリフトというものを世間に浸透させた国民的スターにして、自動車業界のレジェンドだぞ!
ウワイ
その「ポチョムキン」さんがドリフトしているところを取材できるそうですよ!
アンドー
こ、この野郎……。本物のドリフトの怖さをわかってないな。きっとあとでギャフンと言うはめになるからな!


そして取材当日

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今回の取材の舞台となる群馬サイクルスポーツセンターまでの道のりは、トヨタ86のデモカーで駆け抜けた。ピュアスポーツカーは高速道路を走っても楽しいのだ。


ウワイ
いやー、着きましたね。『頭文字D』の聖地・群馬の山!

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今回は『ホットバージョン』さんの取材現場にお邪魔させてもらった。
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取材現場に到着すると、日本レースクイーン大賞で新人賞を受賞した高橋菜生ちゃんが!男臭いスタッフだらけの取材現場に一輪の花!ということで、ついつい近くへ寄って匂いを嗅いでしまうウワイであった。
「てか、顔ちっさ!足ながっ!!」(ウワイ)

アンドー
ほら、あの後光が差していらっしゃるお方がドリフトの神様だ。ヤンマガもお世話になってるんだろうから挨拶しておいで。



本物のドリキンに近づいた!

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写真でしか見たことのなかったドリフトの神様を前に、ど緊張するウワイ。
「とっても優しそうなお顔をなさってました!」(ウワイ)


ウワイ
はうっ、ほ、本当ですね。なんといいますか、ウチの編集長なんかより、よっぽど強烈なオーラを放たれてます。よ、よよ、よろしくお願い申し上げ奉ります!(ド緊張)
アンドー
サムライか!(笑)
ウワイ
ふうっ、なんかとってもフレンドリーに接していただけましたよ。
アンドー
ドライビングの腕だけでなく、人間性も神様のような方だったな。しかも、キミに助手席試乗させてくれるなんて最高だな。
ウワイ
え?聞いてないっす。
アンドー
なに言ってんだ。こんな機会ないぞ。神様の助手席だぞ!



いざ、試乗!

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助手席試乗スタート前。これから車内で何が起こるのか、まったく想像できていないウワイ。このときはまだハートも震えていたのだが?



まずは現行型86助手席にてコースを2周走行!

足まわりやエアロでファインチューンを施したトヨタ86。この車両に乗るのは初めてのはずだが、土屋さんはいとも簡単に乗りこなす。そして、お手本のように軽快なドリフトからちょっと車体を左右に振ったりしてサービスも(笑)

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まるでUFOにさらわれた後のようなウワイ。
「助手席からテクニックを盗もうと思っていたんですが、いったい何が何やら‥‥」(ウワイ)



アンドー
おかえり!どうだった?
ウワイ
……1周目の時点で吐きそうになってました。バケットじゃなくて普通のシートだったせいか、走行中に身体が何回も跳ねて……。ランチで食べたとんかつが腹の中で暴れまわってます……。
アンドー
そうか、ドリキンさんはサービス精神旺盛だなぁ(笑)。
ウワイ
そ、そうですね。2周目にコースに入っていく際には、スタート直後にジグザグ走行もしてくれましたよ。そのサービスをありがたく身体で受け止めたつもりですが、心の中では「うお~~、勘弁してくれえぇ~~!」と唸っていました。
アンドー
うむ、走行中は何かお話されていなかったか?
ウワイ
「クルマって楽しいだろう」「運転って楽しいだろう」「上手い人の隣だと楽しいだろう」と笑顔でおっしゃっていました。あの笑顔と激しい走り方とのギャップがすごかったです。



次は土屋さんの愛車AE86トレノの助手席にて走行!


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こちらはAE86ドリキン号。言わずと知れた『頭文字D』の主人公・藤原拓海が駆るマシンだが、土屋圭市オリジナルのチューニングが施されている。まるで羽でも生えているかのように、自由自在に車体方向を変えながら走り回っていた!
アンドー
おお、伝説のAE86とは、感動ひとしおだな!
ウワイ
え、ええ、まあ。嬉しい半面、絶対に粗相できないという恐怖がありましたけどね。ただ、古いクルマとは思えないくらい走りが安定していてビックリしました。
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外からはクルマがものすごく激しい動きをしていたように見えていたが、土屋さんはクルマを降りてもピンピンしたまま!さすがレジェンド!

アンドー
いや~、こりゃ『頭文字D』ファン垂涎の体験だったな。
ウワイ
試乗後に土屋さんが、「藤原拓海はこの速さで走ってたんだよ」とおしゃっていたのが印象的でした。『頭文字D』ってものすごいことしてたんですね。
アンドー
何をいまさら!(笑)



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