デビューから連載まで！漫画家サクセスストーリーを徹底解剖！！

井上智徳 先生
大阪府出身。『ヘルシング教授の思い出』で第58回ちばてつや賞ヤング部門の大賞を受賞。
2008年から2016年まで『COPPELION』を連載。
現在、ヤングマガジンサードにて『CANDY ＆ CIGARETTES』を連載中。

新人時代〜ちばてつや賞受賞編！！

ストーリー
日常に絶望し、心を閉ざして生きる少女・時子は、近所で噂の幽霊屋敷で不思議な老人と出会う。
老人はヘルシング教授と名乗り、自分は永遠の命を持った吸血鬼だと告白するのだった・・・・！
半信半疑の時子だったが、教授が長い時間の中で失ってしまった記憶を辿る手伝いを申し出る。

・漫画家を目指すきっかけになったエピソードがあれば教えてください。

手塚治虫先生や大友克洋先生の漫画を読んで、紙の中でこんなにスケールの大きい物語を作れるのか、と感動したのがきっかけだと思います。人それぞれ表現方法が全然違うのも漫画のすごさだと思いました。

・ちばてつや賞に応募したきっかけはなんですか？

既に担当さんがついていたんですが、この賞は取っておいたほうがいいという事でチャレンジしたように記憶しています。



・『ヘルシング教授の思い出』を描いた時に、苦労されたエピソードがあれば教えてください。

ちゃんと完結する短編を作ろうとして、構成に悩みました。色々な漫画や小説の短編集を読んだりして短編の空気感や表現方法を探っていました。今でもこの辺は勉強しておいてよかったなと思います。

連載デビュー編【なんと受賞前に連載獲得！！】

ストーリー
時は西暦2036年。東京は原発事故による放射能汚染で封鎖されていた。
そんな死都-東京に3人の女子高生が送りこまれる。彼女たちの名は［COPPELION−コッペリオン］。
遺伝子操作によって生まれつき放射能の抗体を持つ、陸上自衛隊・第三師団所属の特殊部隊である。
死都・東京で、生存者を探すコッペリオン。果たして、どんな運命が彼女たちを待ち受けるのか！？
キケンな旅が今、始まるーーー！！

・ちば賞の投稿から連載獲得まで、どういった経緯があったのでしょうか。

当時とにかくネームを描きまくるのに必死で記憶が定かでないのですが、確か『COPPELION』の連載ネームを仕上げて提出して、その結果を待っている間にちば賞に取り掛かっていたのでは、と記憶しています。結果的にどちらも合格だったので時期的に同時掲載になったという事です。

・受賞からデビューまでの間が、全く無いことに驚きます。初めての連載ということで、当時の心境はいかがだったでしょうか。

それまでの投稿時代が長かったので、やっとプロの漫画家になれるのか、という嬉しさのほうが不安よりも大きかったです。もちろんなってからの方が大変でした。（笑）



・連載を始めてみて、印象に残ったエピソードがあれば教えてください。楽しかったことでも、苦しかったことでもかまいません。

何故かクライマックスの回で高熱が出て、それでも週刊連載なのでフラフラの状態で原稿を描いたのは印象に残ってます。戦いで疲れ切ったキャラクターと自分が完全にシンクロしてました。

そして現在！『CANDY＆CIGARETTES』連載中！

ストーリー
定年を迎えた平賀雷蔵が再就職した先は、超高給！秘密厳守！！命の保証もナシ！！！
謎だらけの仕事に向かった彼は "現場"で1人の少女と出会い、そして事件に巻き込まれる。難病に苦しむ孫の医療費を稼ぐため、雷蔵が挑む新たな"仕事”とは・・・・！？