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シャーク小笠原に教えたい! 車中泊専門誌『カーネル』による誰でも快適に寝られる車中泊入門 (冬の車中泊の注意点Part3



冬の車中泊の注意点を紹介する第3回目。前回は、冬の3大難敵のひとつである「冷え込み」対策を紹介した。今回は、車中泊における「凍結」対策と「積雪」対策を紹介しよう。

積雪時には危険を見極める情報力と判断力


冬の車中泊には3つの難敵が存在することは、前々回で紹介した。なかでも「冷え込み」対策の詳細を前回紹介したわけだが、今回は残りの2点である「凍結」と「積雪」の対策について紹介したい。ただし、クルマへの「凍結」対策は、おもに走行時の話になるので、ここでは車中泊においての注意点を紹介しよう。また「積雪」対策においては、ギアの準備などはもちろん重要だが、それよりも「情報力」と「判断力」が重要になってくる。危険を察知し決断することが、生死を分けることもある。


滑って転ばないためのふたつの方策

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サービスエリアや道の駅の駐車位置では、トイレに近い坂の「かみて」が理想の位置。そこが空いていなければ、雪がない屋根のある通路に近い場所を探そう。


車中泊で怖いのは、凍結して滑りやすくなった駐車場で、人が転んでケガをすること。高齢になると、骨折するおそれがある。とりわけ危険なのは、夜間トイレに行こうとして、クルマから降りる瞬間だ。寝起きなので警戒心も弱く、路面の凍結に気づいていないことが多い。それを回避するには、まず坂の「しもて」のような、水が集まりやすく凍結しやすい場所を 避けて、クルマを駐車することだ。また、念のため、簡易の滑り止めを持参しておけば、不意の降雪時にも重宝する。多少装着が面倒でも、滑って痛い思いをするよりはずっとマシだ。雪の降らない地域でも、インターネット通販を利用すれば入手できる。

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スニーカーやブーツに装着できる簡易の滑り止め。様々なタイプがあり、雪国では通勤・通学時によく使用されている。



動けるうちに移動することが大切


冬の旅にスタッドレスタイヤが欠かせないのは当然だが、大雪時に絶対回避すべきは、「夜間の雪中運転」であることはまちがいない。となると、明るい時間帯の過ごし方が重要になる。悪天候が予測される日は、早いうちに旅を中断し、まずは設備のそろった道の駅やサービスエリアに入って、気象と道路情報を整理し、「その夜をどこでどう越すかの判断」を下すといい。もちろん、天候がますます悪くなりそうな場合は、以降の移動をあきらめ、その日は近隣で車中泊をするというのも選択肢になる。なお、もし雪道の運転や雪中の車中泊に自信がもてないときは、迷わず宿泊施設の利用に切り替えよう。大事なのは「武勇伝」でなく安全だ。危険が予測されるときほど決断が求められる。

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夜間の雪中運転で起きうる「最悪のシナリオ」がこれだ。結果的にクルマを放棄せざるをえなくなるのなら、安全な場所を確保して、ひと晩動かさずにいるほうがいい。


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都会人は、降雪地帯に行くからスタッドレスタイヤがいると思いがちだが、現代はどこにいても雪のほうからやってくる時代。しかも目的地ではない場所で大雪に遭遇することもある。スタッドレスの装着とともに、万が一のためにタイヤチェーンも必携といえる。




次回は「車中泊でいくクルマ旅の基本」を紹介します!






車中泊専門誌『カーネル』

一般車での車中泊テクニックや快眠ギア、車中泊目線のドライブガイドを中心に紹介する車中泊専門誌。キャンピングカー、バンライフ、DIYテクニックなど、クルマ旅やクルマのあるライフスタイルを、もっと楽しくする情報が満載。年に4回(3、6、9、12月)に発行。『カーネル』が運営するWEBメディアサイト・SOTOBIRA(https://sotobira.com/)でも車中泊情報を更新している。

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